新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
トヨタ「ヤリス」のエントリーグレードは、現在新車で販売される国産普通乗用車のなかで最安です。一体どのようなクルマなのでしょうか。
めちゃ安いけど装備は十分! MT+1.5リッターも狙える
安全装備の義務化などもあり、以前に比べると高額になりつつある新車価格。安価で庶民の味方だった軽自動車も、人気車種ではコンパクトカーを上回る充実装備で200万円超のものも珍しくありません。
そんな中、国産普通乗用車で最安値を誇るのが、トヨタ「ヤリス」です。最も安価なエントリーグレードの価格は150万1000円となっており、ダントツで安い価格となっているのです。
ただし、いくら安くても日常使いに不満が出るような装備では逆に高い買い物となってしまう可能性もあります。ではこの最安値のヤリスの詳細はどのようなものなのでしょうか。
国産普通乗用車最安値となるヤリスのグレードは、「X」グレードの1リッター CVTモデル。パワートレインは51kW(69PS)/92Nmの出力を持つ直列3気筒996cc「1KR-FE」エンジンを搭載し、前輪を駆動する仕様です。
出力的には軽自動車のターボモデルと同等ですが、車両重量は940kgと軽量です。ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N-BOXカスタム」のターボモデルと同数となるので、性能としては軽ターボ並みの必要十分なパワーは確保されているといえるでしょう。
燃費性能もWLTCモード燃費で20.2km/Lとなり、これもN-BOXカスタムのターボモデルの20.3km/Lに近い数値となっています。
エクステリアに関しては、実は中間グレード「G」と全く共通となっているため、パッと見でエントリーグレードであることは判別がつかないようになっており、さらにボディカラーも2トーンカラーを含む全色から選ぶことができます。
ただし、GにはメーカーオプションでLEDのヘッドランプ&テールランプの設定がある点が大きな違いといえるでしょう。
インテリアも基本的なデザインなどはGと共通となりますが、Xではメーターがアナログメーターとなる点や、エアコンがオートではなくマニュアルとなるという違いがあります。
ただ日常で使う分には機能的に大差ありませんし、当然ながら予防安全装備の「トヨタ セーフティ センス」も標準装備で、「パーキングサポートブレーキ(前後方静止物検知機能付き)」も備わります。
強いていうならば、1.5リッターエンジン搭載モデルには標準装備されるレーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストが備わらない点は、やや残念なポイントといえるかもしれません。
それ以外の大きな違いというと、Gには標準装備となる8インチディスプレイを持つディスプレイオーディオやバックガイドモニター、ETC車載機が非装着で、オーディオレス仕様となる点ですが、メーカーオプションとして11万5500円で装着できるほか、社外の2DINサイズのものも装着可能となっています。
そもそもGを選ぶと、同じ1リッターモデルでも179万9000円と30万円近く高くなってしまうので、Xにディスプレイオーディオを追加してもまだまだ十分にお買い得といえるでしょう。
このようにエントリーグレードではあるものの、必要な装備は一通り揃っている感のあるXグレード。アシのクルマとして割り切って、乗り潰すつもりで購入するのであれば意外とアリな選択肢になるかもしれません。
ちなみに1リッターのXグレードの価格に7万8000円をプラスすると、1.5リッターエンジンと6速MTを搭載したグレードが狙えてしまうので、走りを楽しみたい人にはこちらが筆者(小鮒康一)の激推しグレードとなります。
1.5リッターモデルはヤリスのみで開催される「ヤリスカップ」にも使用されるモータースポーツベース車という側面も持っているため、このグレードをチョイスすれば安価で痛快な仕様を作り上げることも夢ではないでしょう。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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