“4年ぶり復活”の大統領「トランプ氏」当選確実に! 「地上最強」仕様の「ビースト」に再び乗る? 大統領“専用”車「キャデラック・ワン」はどんなクルマ?
第47代アメリカ大統領が決定。今後の活躍が期待されますが、公用での移動時には「ビースト」と呼ばれる大統領専用車が用いられています。どのような特徴があるのでしょうか。
「大統領専用車」“ビースト” ヒミツの多い特殊車両の正体とは
2024年11月6日、アメリカ合衆国の第47代大統領としてドナルド・トランプ氏の当選が確実になったと複数メディアが報じました。
全世界でも非常に大きな影響力を持つアメリカの大統領ですが、公用で使用するクルマもまた、非常に厳重な仕立てとなっているのです。
国のトップが乗るクルマは、たとえば日本の総理大臣専用車ではレクサス「LS」やトヨタ「センチュリー」といったように、その国が誇る最上級モデルを使うことはもちろん、いかなる場合でも安全を守るため、最高レベルの堅牢性を兼ね備えています。
しかし、アメリカの大統領専用車はその規模も「レベルが違う」といえるものに仕上がっています。
現在の大統領専用車は、大統領専用機「エアフォース・ワン」から派生した「キャデラック・ワン」と呼ばれるほか、大統領警護のシークレット・サービスでは「地上最強のクルマ」という意味をこめ、“the beast”(ザ ビースト)とも呼ばれています。
ちなみに“ビースト”という愛称が初めて使われたのは2001年、ジョージ・ブッシュ大統領が就任したときから。
“ビースト”のベース車となるのはいずれもアメリカの最高級ブランドであり、以前はリンカーン「コンチネンタル」、キャデラック「フリートウッド」を採用。
現在使っているものは第3世代で2018年から使われています。キャデラックが開発した専用仕立てのモデルで、約17億円をかけてさらなるセキュリティの強化が図られています。
現行“ビースト”は、キャデラックのフラッグシップSUV「エスカレード」(先代モデル・4代目)やフラッグシップセダン「CT6」に似たものとなっていますが、長いホイールベースに独立トランクを持つセダン形状を採用。
またそのシャシはGMCのピックアップトラック「トップキック」であるとされ、後述する厳重な走行によって9000kgになった重厚なボディを支えているようです。
搭載エンジンなどは一切明かされていませんが、実際には大排気量のディーゼルエンジンを採用しているとうわさされ、この車重ながら100km/hで走行可能。足回りはグッドイヤー製ランフラットタイヤを装着し、パンクしても一定距離は走行出来るようになっています。
そして、特筆すべきはその堅牢性です。
ボディの装甲厚は500mlペットボトルの高さと同じくらいの約20cmを確保。さらに地雷などの対地兵器の攻撃による損害を防ぐ耐爆仕様を採用。装甲床板が車両底部に装備されています。
また窓の厚さは13cmもあるため、44マグナム弾を止めることが可能です。その構造は外から見ても非常に目立ち、極めて太い窓枠や車内がグリーンに見えることなどから分厚く強靭なものであることがわかります。
さらに、特殊装備としてポンプアクションショットガン、ロケット式手榴弾、暗視装置、催涙ガス手榴弾といった、万が一の対戦に備えられるアイテムのほかに、大統領用の輸血パックや酸素ボンベなどの医療品も搭載されているといわれています。
ちなみに、“ビースト”が走行する際は単行ではなく、複数の警護車両や衛星通信車両、医療用車両、さらには“ビースト”のダミーなどを含めた30台以上の隊列で運用されます。
なお、“ビースト”は大統領が他国を訪問する際にも持っていかれ、日本では2022年5月に「日米豪印戦略対話(クアッド)」のためにジョー・バイデン大統領が来日した際、ビーストが使用されました。
このときは外交官車両と同様の青字のナンバーを装着しており、“ビースト”に日本語のナンバーが装着されているという姿を見ることができたのです。
その際、“ビースト”の車内でバイデン大統領と岸田 文雄総理(当時)の2ショットがSNSで投稿されたことも大きな話題となりました。
第47代大統領が決定後は、会談のために近いうちに日本を訪れるかもしれません。その際はふたたび“ビースト”の姿を日本でも見ることができそうです。
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今回の米大統領選は、事実上民主党のカマラ・ハリス氏と共和党のドナルド・トランプ氏による二大接戦でした。
選挙は各州において複数の選挙人による間接選挙となっていますが、その選挙人の多い州でも激戦となるなど、予想できない状態が続きました。
これを制し、約4年ぶりに再び大統領となるトランプ氏への期待が高まっており、良好な日米関係への構築も注目されます。
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