メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?

各自動車メーカーが燃費向上を目指し、「アイドリングストップ機能」を装備していましたが、ここへきて非搭載とするクルマが増えています。これについてどのような反響があったのでしょうか。

アイドリングストップ機能は不要だった!?

 2024年6月にフルモデルチェンジをしたホンダの新型コンパクトミニバン「フリード」は、発売1か月で約3万8000台の受注を受けるなど、早くも人気モデルとなっています。
 
 新型フリードには、先代モデルにはあったものの、新型になって廃止された装備が話題になっています。それが「アイドリングストップ機能」です。

最近のクルマは「アイドリングストップ機能」が非搭載となりつつある
最近のクルマは「アイドリングストップ機能」が非搭載となりつつある

 アイドリングストップ機能とは、クルマが信号待ちなどで停車するとエンジンを自動停止して燃料を節約し、発進する際には自動的に再始動する機能です。

 アイドリングストップ機能が廃止されたホンダ車はフリードに限らず、「フィット」や「ヴェゼル」ではマイナーチェンジで非装着となりました。

 さらに、2024年3月に発売された「WR-V」では最初からアイドリングが非搭載となるなど、ホンダはアイドリングストップ機能を廃止する方向であることがわかります。

 そしてトヨタも同様にアイドリングストップ機能を廃止しつつあり、2020年に発売された「ヤリス」には備わっていません。

「ノア/ヴォクシー」や「アルファード/ヴェルファイア」など、多くの車種でモデルチェンジとともにアイドリングストップ機能が非搭載となっているのですが、ガソリンが節約できる機能がなぜ装備されなくなっているのでしょうか。

 トヨタの開発者は3つの理由があるといいます。

 ひとつめは、カタログの燃費数値に対してアイドリングストップ機能が与える貢献が少なくなったことです。

 2017年からカタログに記載される燃費の計測方法が、日本独自の「JC08」から世界基準の「WLTC」に変わり、計測モードの変更によってエンジン停止状態の燃費が全体の燃費数値にあたえる影響が小さくなったのです。

 ふたつめは、アイドリングストップ機能を使って燃費数値を良くする必要が、以前ほどなくなったこと。

 現在は全体的な燃費性能が底上げされ、アイドリングストップ機能がなくても良好な燃費を引き出せるようになり、低燃費車購入時の「税金優遇制度エコカー減税」が受けられるようになったのです。

 みっつめは、アイドリングストップ機能がユーザーのメリットにならないということ。

 確かに、アイドリングストップ機能によってガソリンの消費を減らせますが、搭載車はバッテリーの寿命が短く、なおかつ専用のバッテリーを使うため、出費がかさむのです。

 開発者は、「少しずつガソリンを節約しても、バッテリー交換で一気に、またはそれ以上(ガソリン節約で浮いたお金以上)が消えてしまい、お客様へのメリットがない」といい、廃止する方向となっているようです。

 そしてアイドリングストップ機能の装備にもコストがかかっているので、非搭載となるとコストダウンにもつながるというわけです。

 さらに、アイドリングストップ機能については、運転時の違和感を指摘する声もあがっています。

 停車中のアイドリングストップ機能状態から発進しようとすると、エンジン再始動までのタイムラグが発生し、短い時間ですがそれが運転の違和感となってしまうのです。

 そんなアイドリングストップ機能に関して、ネットではたくさんの反響が寄せられました。

「一時停止する度にエンジンが止るから、使いにくくて仕方がない」「信号待ちで停止後再発進する時の車が動くまでのタイムラグがあり、ヒヤッとしたことがあります」など、停止中や発進時の不都合・違和感を訴える声が届いています。

「アイドリングストップは、付いていても必ず切ります。毎回エンジンかける時に切る作業が必要で面倒です」と、燃費節約というメリットはあるものの、さまざまなデメリットからあえて機能をOFFにするドライバーもいるようです。

 ほかにも、「通常5000円前後のバッテリーがアイドリングストップ対応で耐久性を上げると1万円を超えます」と費用対効果も悪くて本末転倒だというコメントが見られました。

【画像】「えぇぇぇ!」これがアイドリングストップ機能が「廃止された理由」です!(22枚)

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