トヨタ「FT-AC」は次期RAV4? 遊び心に溢れたコンセプトカー

かつてはオフロード四駆やRVなどと呼ばれたSUVは、アメリカでピックアップ・トラックをベースにワゴンスタイルのボディを仮装、もしくは荷台部分にシェルと呼ばれるハードトップを装着したものが起源だと言われています。そんなSUVの故郷アメリカで12月1日に開幕したロサンゼルス・オートショーにおいて、トヨタが未来のSUVをイメージしたデザイン・コンセプトであるトヨタFT-ACを世界初公開しました。

アクティブなユーザーに向けたコンセプトカーを発表

 FT-AC(フューチャー・トヨタ・アドヴェンチャー・コンセプト)という車名の通り、アクティブなライフスタイルのユーザーを想定しています。大都市であると同時に、市中心部から少し走れば、丘陵地帯や砂漠、ビーチといった自然に囲まれたロサンゼルスでのお披露目にピッタリの1台です。

未来のSUVをイメージしたトヨタ「FT-AC」登場

 太いバーを備えた幅広なフロントグリルや切れ上がったヘッドランプ、存在感のあるアンダーガード、大胆に張り出したオーバーフェンダーなどが、力強くSUVらしいイメージを表現するFT-ACは、日本とアメリカのデザイン拠点が協力してデザインしたそうです。プラットフォームは、プリウスやC-HR、新型カムリなどにも用いられているTNGAを採用しています。ボディサイズなど、詳細なスペックは未公表ですが、4月にニューヨーク・モーターショーで公開されたFT-4Xより若干大きいそうです。実際に見た印象はC-HRよりひと回り大きく、現行RAV4(日本は未発売)くらいのボリューム感です。

最新の電子機器も搭載しているFT-AC

 見るからにアクティブなイメージのFT-ACですが、装備内容も遊び心に溢れています。キャンプ用品などの積載に便利なルーフラックの前後には、スマートフォンから調光できるLEDライトが備わり、夜間や悪天候時の視界確保の他に、ドアミラーに備わる赤外線カメラのフラッシュとしても機能します。また、フロントバンパー左右に備わるLEDフォグランプは、カートリッジ状に脱着が可能で、懐中電灯やマウンテンバイク用のライトとしても使用可能です。

 ドアミラーの小型カメラも、オフロード走行の様子を記録したり、走行中の動画を車載Wi-Fiを介してクラウド上にアップロードしたり、ライブストリーミングしたり、SNSに投稿したりと、様々な楽しみ方が出来るようになっています。このカメラは、ドアミラーから取り外すことも可能です。

アクティブなイメージの中にも遊び心満載

 さらに、リアバンパーには、サイクルキャリアが内蔵されているので森やビーチまでクルマで向かい、現地ではマウンテンバイクに乗り換えて自然を満喫する、といったエコでアクティブな時間を送るのにピッタリです。FT-ACは、RAV4が世代を重ねる毎にありきたりなSUVになってしまった事の反動として、遊び心に溢れていた初代RAV4に原点回帰したコンセプトカーと言えるかもしれません。

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