5速MTあり! 日産の斬新「2ドアSUV」は悪路からシティユースまで最高!“都市型クロカン”の先駆者モデル「テラノ」どんなクルマ?
日産の名車のひとつと呼ばれる「テラノ」とは、一体どのようなモデルだったのでしょうか。
日産の斬新な「2ドアSUV」!
日産の名車のひとつとして数えられるSUV「テラノ」。
1986年にデビューした同車は、オフロードだけでなく街乗りも楽しめるとして人気を博したクルマです。
初代テラノはピックアップトラックの「ダットサントラック」(D21型)をベースに開発されました。
その特徴は、当時の日産デザインインターナショナルによる、直線で構成された美しいボディラインにあり、とくに三角と四角の2枚のガラスを組み合わせたリアサイドウインドウなど、ボディサイドのデザインがユニークでした。
また、そんなボディのスマートさを引き上げているポイントが「両側2ドア」であることです。
後部ドアがないことにより、先述の2枚のリアサイドウインドウやフェンダーラインが引き立ち、洗練されたイメージを作り出しています。
エンジンは最高出力85馬力を発揮するディーゼルエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTを設定。
足回りには当時新開発だった5リンクコイル式リアサスペンションを採用し、なめらかな走り心地を生み出しました。
一般的にオフロードモデルは高い走破性を持つものの、シティユースにはあまり適さないものが多く見られましたが、このテラノはオフロードに必要な“走り”と、シティユースで求められる“快適さ”の両方を備えており、まさに「SUVの先駆け」ともいえる車でした。
とくに、発売翌年の1987年以降に追加された3リッターのガソリンエンジンやターボエンジンを搭載したモデルは、走行性能と快適さを高いレベルで兼ね備えているとして人気を獲得。
1989年には4ドアモデルが追加されますが、4ドア化に伴い、テラノの特徴だったリアサイドのディテールを変更。
2ドアモデルに近いデザインは引き継がれたものの、本来の2ドアモデルにあった洗練されたイメージはありませんでした。
こうしてSUVの先駆けとなった初代テラノは、オーバーフェンダーを備えた「ワイドボディタイプ」をラインアップに追加するなど、マイナーチェンジを行いながら1995年まで販売されました。
そして1995年に2代目テラノが登場。
初代とは異なり4ドアモデルのみがラインアップされ、全体的に丸みのあるデザインになっているのが特徴です。
2代目では初代が持っていた外観上の個性は薄れてしまったものの、走行モードを「フルタイム4WD/パートタイム式4WD/FR」と路面状況に合わせて変更できるシステムの採用など、最新の技術が詰め込まれていました。
しかし、1990年代になってライバルSUVが次々と登場したこともあり、2代目は先代ほどの支持を得ることができませんでした。
2002年まで販売されたものの、その年で国内販売は終了となり、後継モデルも登場せず、日本でのテラノシリーズは消滅となりました。
海外に目を向けると、ルノーのSUV「ダチア・ダスター」をベースにした3代目テラノが日産から販売されていましたが、こちらも2022年で海外展開が終了となっています。
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国内のSUVのパイオニアとも呼べる、日産テラノ。
とくに初代の2ドアモデルは現在でも人気が高く、また数が少ないことから、程度が良い個体は中古市場で200万円以上で取引されています。
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