さいたま“大渋滞”南北道路が「4車線化」進行中!? 「産業道路バイパス」開通へ加速! 行政代執行も始まる「広域幹線」どこまで進んだ

さいたま市の南北軸となる「産業道路」の整備事業が進んでいます。2024年9月24日には一部工区で土地収容の「行政代執行」の手続きに入りました。

埼玉の「南北軸」強化へ

 さいたま市の南北軸となる「産業道路」の整備事業が進んでいます。
 
 そんななか、同市は2024年9月24日、天沼工区の事業範囲の土地1か所について「行政代執行」の手続きに入りました。

第二産業道路の延伸区間の現況(画像:埼玉県)
第二産業道路の延伸区間の現況(画像:埼玉県)

 産業道路は、JR宇都宮線の東側を並行する南北道路で、県道「川口上尾線」の別称です。

 その名のとおり川口~上尾をまっすぐつなぐ役割を果たし、中距離ネットワークを担う道路ですが、大部分が旧態依然とした2車線道路のままで、各地で渋滞が慢性化しています。

 さいたま市ではこの道路を「第一次緊急輸送道路」に位置付けていることから、重点的に4車線拡幅が進められており、複数工区で事業中、あるいは事業化優先区間となっています。

 そのうち大宮駅の東側にあたる「天沼・堀の内工区」では、拡幅ではなく別ルートの「バイパス道路」が建設される計画が進んでいます。

 ここは駅前通りと「さいたま春日部線」というダブル主要道路と交差し、各交差点は両方向とも交通量が多いことから、慢性的な渋滞に悩まされています。ここでバイパス化により混雑を分散させ、スムーズな通行を可能にします。

 現在、バイパス南側の「天沼工区」「天沼2工区」が事業中。「堀の内工区」「堀の内2工区」は優先順位トップの「事業化予定路線」に位置付けられています。

 用地取得率は、天沼工区が99%、天沼2工区が79%。その天沼工区の、最後の用地未取得箇所がいよいよ「強制収用」となります。

 対象となるのは店舗兼住宅1件。2022年度に土地収用の手続きが始まり、準備が進められてきました。物件の明け渡し期限はことし3月でしたが、明け渡しが無かったため、今回いよいよ行政代執行となります。

 さいたま市内では、南部の原山工区に加えて、隣接「駒場工区」「上木崎工区」も相次いで事業化を迎えています。とにかく生活道路ばかりで、南北軸・東西軸が貧弱だった埼玉県南部エリアの道路状況が、少しずつ改善しつつあります。

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