トヨタが2017年10月、第45回「東京モーターショー」に出展したコンセプトカー「Fine-Comfort Ride（ファイン コンフォート ライド）」は、登場するや次期「エスティマ」ではないかと高い注目を集めました。
　
　今なお注目を集めるファイン コンフォート ライドに対し、SNSなどにはさまざまな意見が寄せられています。

　ファインコンフォートライドは、水素を燃料とするFCV（燃料電池車）のコンセプトカーです。

　モーターをホイール内に置く「インホイールモーター」にすることで、広いキャビンを確保しています。

　ボディサイズは、全長4830mm×全幅1950mm×全高1650mm、ホイールベース3450mm。

　アルファード並みの大柄ボディですが、曲面を多用していることもあってか強い押し出し感はなく、未来的な雰囲気を持つことから、登場以来「『エスティマ』の後継モデルでは」との噂が絶えません。

　エスティマとは、1990年にデビューしたラージサイズミニバン。

　初代モデルは、エンジンを横に75度に寝かせたミッドシップのアンダーフロアレイアウトによりフラットなフロアを実現するという、前代未聞の独創的なパッケージングを採用しました。

　スタイリングも未来を感じさせる個性的な丸いフォルムで、トヨタはこれを「天才タマゴ」という名キャッチコピーで見事に表現しています。

　その後のフルモデルチェンジで通常のFFレイアウトに変更されたものの、個性的な丸いスタイリングのイメージは継承されながら、長い間人気を維持し続けました。

　しかし2019年に生産終了となり、2020年には惜しまれつつ姿を消しています。

　ロングセラーモデルで多くの保有ユーザーを誇るエスティマだけに復活を望む声は多く、そうしたなかで現れた斬新なパッケージングのファインコンフォートライドに、ユーザーは“次期エスティマ”への思いを重ねたようです。

　そんなファインコンフォートライドに対し、SNSなどでは多くの反響が寄せられています。

　多かったのは「復活しないかなあ」など、エスティマの復活を求める声でした。

　なかでも「いま見てもカッコイイ」「四角いミニバンが多いなかで光る存在だった」など、スタイリングの個性を称賛するコメントが多く、販売を終了して4年以上が経過してもなお、高い評価を集めていることがわかります。

　また「いまエスティマが復活するなら（現行）アルファードベースかなあ」など予想する声も見られるなど、後継モデルの登場に期待する声はいまも絶えません。トヨタの英断には大いに期待したいところです。