スズキが新型「小さな高級SUV」を発表! 全長4m級「流麗“クーペ”ボディ」×斬新「7ライト」採用! まもなく登場の「新型フロンクス」インド仕様との違いは?
スズキはインドで生産・販売されている新型SUV「フロンクス」を秋に発売します。日本仕様車では国内のニーズに合わせ、独自のモデルとなっているようですが、どのような違いがあるのでしょうか。
新型「フロンクス」 “インド仕様の最上級モデル”に近い内容か
スズキは2024年7月25日、新型SUV「フロンクス」を秋に発売すると発表しました。先行公開サイトも開設され、デザインを含めた一部の情報が明かされています。
すでにインドでは生産・販売がスタートしていますが、日本仕様車とは異なる部分も多いようです。どのような違いがあるのでしょうか。
フロンクスは、2023年1月にインドで開催の「Auto Expo 2023」で世界初公開されたコンパクトSUVです。
力強さと流麗さを際立たせたクーペスタイルに、取り回しの良さと快適な室内空間を兼ね備えた新ジャンルのSUVだといいます。
発表から3ヶ月後の4月にはインドで展開している高級ブランド「ネクサ」店で発売。以後、スズキにおける新たな世界戦略車として中南米、中近東、アフリカなどでも販売されています。
そして2024年7月1日、スズキはフロンクスを秋に日本国内でも発売すると明らかにしました。
現在のところ、日本仕様車の詳細情報は不明ですが、すでに販売されているインド仕様車がヒントになりそうです。
インド仕様車のボディサイズは全長3995mm×全幅1765mm×全高1550mm。このサイズがそのまま変わらなければ、日本においても都市部などで取り回しがしやすいサイズといえます。
エクステリアは迫力と厚みのあるフロントグリルに、横への張り出しが強調されたフロント・リアのスタイリングが特徴で、SUVの力強さや存在感を表現。
ライトは上下で分割され、上部のポジションライトはサイドまで連続するような横長の3眼デザインを採用。下部はロービームなどを組み合わせて2段に分かれた3眼スタイルとなっており、斬新で存在感のあるデザインです。
リアはテールランプに「7」もしくは「く」の字型のようなインナーを持つ3連ランプと横一文字のシグネチャーランプを組み合わせたもの採用。フロント同様、個性的なデザインになっています。
ボディサイドはピラーから上がブラックとなる2トーンカラーを採用したほか、ウインドウモールやシルバーのドアハンドルなどを合わせ、上質なイメージを高めました。さらにテールゲート周辺はゆるやかにし、伸びやかさと流麗さを表現しています。
エクステリアにおけるインド仕様車との違いは、立体駐車場などの入庫を考慮したのかルーフレールは装備されない点のみで、日本仕様車は全高が抑えられているようです。
インテリアはコンパクトSUVクラスを超えた上質な仕上がりで、ブラックを基調にボルドーのアクセントカラーを配した独自の2トーンを用いました。
シルバー&ピアノブラックのパネルや、ダブルステッチを施したレザーコンビシートなども備え、上級車種のような高級感を演出しています。
この点についてはインド仕様車も同様ですが、インドでは高温になることから後席用のリアエアコンダクトが装備されるのに対し、日本仕様車ではこれが省略されています。
さらに用意されるパワートレインも大きく異なっています。
インド仕様車では駆動方式はFFのみで、約90馬力を発揮する1.2リッターガソリン/CNGの4気筒もしくは、100馬力を発揮する1リッター3気筒ガソリンエンジンの用意。
1.2リッターエンジン車ではガソリンが5速MTと5速AGS(オートギアシフト)、1リッターエンジン車では5速MTもしくは6速ATが選択できます。
対して、日本仕様では1.5リッター4気筒ガソリンエンジン×6速ATのみで、駆動方式はFFに加え、ほかの市場では設定のない4WDが用意される予定です。
この4WD仕様は駆動系に振動を抑える工夫を施すことで、静粛性が高められています。
さらに、足回りに専用チューニングを施したことで、高い操縦安定性と直進安定性、快適な乗り心地を実現。プレミアムSUVらしい走行性能にもこだわりました。
機能装備では、日本仕様車では「デュアルセンサーブレーキサポートII」や電動パーキングブレーキ、停止保持機能付きのアダプティブクルーズコントロールなどを採用。インド仕様車では設定のない最新の先進運転支援が装備されます。
なお、インド仕様ではパワートレインの違いなどにより、6つのグレードが用意されますが、日本仕様車に関しては現在のところラインナップは不明です。
価格については、発売時期が近づくにつれて明かされると見られます。インドでの参考価格は75万1500ルピー(約132万円)から128万7500ルピー(約225万円)です。
インド仕様車の最上級モデルとは内外装の装備内容が近く、これに先進運転支援システムをプラスした価格がおよそ日本仕様車のプライスになるとみられます。
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なお、発売に際して8月から10月にかけ、各地のスズキディーラーでは先行展示会が実施されます。
恐らくライバル車は、ヤリスククロス、WR-Vあたりだろうが、あえて軽自動車メーカーのスズキにアドバンテージがあるとは思えない。