クラス順位は2位 総合でも23位の大躍進! LEG4で大きく巻き返すことができた戦略とは?【AXCR2024レポート Vol.7】

世界一過酷と言われるラリー競技、アジアクロスカントリーラリー(通称AXCR)の本番が8月12日(月)から始まりました。5年ぶりの参戦となるランドクルーザー専門店「FLEX」のチーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES」の戦いを追いかけます。

競技も中盤ついにLEG4へ! 今日はどんなドラマが生まれるのか

 アジアクロスカントリーラリーの本番が始まってから、はや4日が経過しました。FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRESは、アジアクロスカントリーラリーの中で最も過酷な挑戦になることが予想されるLEG 4に臨みました。

 この日、チームはかつてないほどの緊張感と集中力を持って、特に困難とされるスペシャルステージ(SS)に挑戦しました。

「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES」のレーシングランドクルーザープラド
「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRES」のレーシングランドクルーザープラド

 LEG 4のSSは、岩場や急な登り坂が複雑に絡み合う難所として設定されています。今回のラリーでも数々のチームが苦戦したSSです。これまでのステージとは異なり、スピードや耐久力だけでなく、正確な運転技術と戦略的な判断、そして完璧な車両性能が求められる場面です。このコースは、まさに一瞬の油断も許されない、過酷な障害物が連続する迷路のようでした。

 この挑戦に備えて、チームは夜を徹してランドクルーザープラドの、リアアクスルハウジングを交換し、サスペンションも再度アップグレードして、過酷な地形に対応できるようにしました。耐久性とグリップ力で知られるTOYOTIRESのオープンカントリーM/Tタイヤは、この険しい岩場と柔らかい土壌で抜群のトラクションを発揮し、そのポテンシャルの高さを証明しました。

 ドライバーの川畑選手とナビゲーターのデイチャポン選手は、スタートラインに立ちながら、「慎重かつ果敢に、そして予測不可能な状況に迅速に対応する」ことを戦略として掲げ、ロックセクションを進みます。

コ・ドライバー/ナビゲーターのデイチャポン選手
コ・ドライバー/ナビゲーターのデイチャポン選手

 レース中に改良されたランドクルーザープラドは、見事な機動力とパワーを発揮し、険しい地形にも柔軟に対応しました。急勾配の登りでは、チームはローレンジを巧みに操り、ウインチを使用することなく難所を乗り切りました。このステージでの走りは、D1チャンピオンに輝いた経験もある、川畑選手の卓越したドライビングテクニックを証明するものでした。

 このSSは、肉体的にも精神的にも厳しいものでしたが、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRESは見事にそれを乗り越え、チームの意地とランドクルーザープラドの能力を存分に発揮することができました。この挑戦が成功を収めたことで、残りのステージに向けてチームの士気をさらに高めることができました。

 LEG 4のコースには、特に注意を要する渡河ポイントとコーション3に相当する深い溝が含まれていました。この区間では、水深こそ浅いものの、速度を落とさずに突っ込むと水圧によってラジエーター周辺に大きなダメージを受けたり、深い溝では減速しないとサスペンションが破損したりするリスクがあります。

LEG4ではローレンジギアを巧みに操ることによって、ロックセクションもウインチを使うことなくクリアした
LEG4ではローレンジギアを巧みに操ることによって、ロックセクションもウインチを使うことなくクリアした

 川畑選手とデイチャポン選手は、この渡河ポイントやコーション3の溝を攻略するために慎重なアプローチを選択。車両の速度を適切に調整して水の抵抗を最小限に抑えることと、ロードマップの読み違いをなくすことで、車両へのダメージを軽減します。これらの冷静な判断も、レース中にドライバーが行うべき重要なファクターになります。

 特にエンジンや電子機器が水圧でダメージを受ける可能性があるため、一定のスピードで安定した走行を維持しながら、安全に渡りきることと、ロードマップを読み違えないコ・ドライバーのスキルも重要な要素になります。

 この戦略は成功し、チームは無事に渡河ポイントをクリア。コ・ドライバーのレースコントロール力も向上。浅い水でも油断が禁物であることを改めて認識しながら、次のセクションへと進んでいきました。このような細かな判断と操作が、レース全体を通じての安定したパフォーマンスにつながっていきます。

 FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRESは、LEG 4のスタート直前にローレンジギアの修理を完了させました。この修理は、急勾配のヒルクライムにおいて絶対に必要な装備となるため、重要な処置になります。

渡河セクションや大穴セクションでも大きなタイムロスはなくクリア
渡河セクションや大穴セクションでも大きなタイムロスはなくクリア

 このステージでは、非常に急な坂道がいくつも待ち受けており、エンジンのトルクを最大限に引き出して走る必要がありました。修理が完了したばかりのローレンジギアは、この難関を乗り越えるための切り札となります。

 川畑選手は、ローレンジギアの修理が間に合わなければ、チームはこの難所で大きなタイムロスを強いられた可能性があり、まさに修理が勝負の分かれ目となりました。チームは再びペースを取り戻し、LEG 4の過酷なセクションをクリアすることができました。

 ここでは、多くの競技車両が、非常に難易度の高いコースに苦しみました。複雑で入り組んだコースレイアウトにより、ミスコースが頻発し、正確なナビゲーションが求められました。

 コースは狭く、急なカーブや分岐が多いため、ナビゲーターのデイチャポン選手は細心の注意を払いながら、正確な指示を出す必要がありました。しかし、地形や視界の悪さが重なり、ミスコースする車両が後を絶たず、どのチームもペースを維持するのに苦労しました。

 川畑選手もコースの複雑さに戸惑う場面がありましたが、持ち前の経験と冷静な判断で、何とかミスを最小限に抑えました。特に、ナビゲーターとの連携が重要となる場面では、互いに素早く情報を共有し、コース復帰を果たすことができました。

【画像】AXCR2024 LEG4「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」のアツい走りを写真で見る!(32枚)

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