石川~長野が最短距離!?「小松白川連絡道路」がスゴい 長大トンネルで「山岳地帯」抜ける高規格道路 “スーパー林道”の代替なるか
石川県と岐阜県をつなぐ新たな高規格道路「小松白川連絡道路」の構想が、具体化に向けて動こうとしています。実現すればどう便利になるのでしょうか。
白川郷から日本海側へ短絡
石川県と岐阜県をつなぐ新たな高規格道路「小松白川連絡道路」の構想が、具体化に向けて動こうとしています。
実現すればどう便利になるのでしょうか。
「小松白川連絡道路」は、北陸道の小松ICから東海北陸道の白川郷ICへつながる構想になっています。
このルートには国道360号が通じていますが、通行困難な峠道が待ち構えています。特に石川・岐阜県境は急勾配・急カーブ・狭隘なクネクネ峠越えが延々と続く難所で、有料道路「白山白川郷ホワイトロード」として維持されています(旧名:白山スーパー林道)。
この白山白川郷ホワイトロードも、土砂崩れなどの被害に遭うことが多く、最近でも2022年夏に道路崩落で翌春まで通行止めとなったほか、今年も落石で1か月ほど通行止めが続いていました。
ここに「小松白川連絡道路」が開通して、信号無し、峠越え無し、災害通行止め無しで通過できるようになれば、金沢や加賀市方面から白川郷を経由し、さらに松本・長野方面へ抜けるのに、小矢部砺波JCTまで北へ大きく迂回する必要が無くなります。
石川県の試算によると、小松市~白川村の移動時間は、なんと70分もの時間短縮が見込まれるとのこと。高山~松本を高規格化する「中部縦貫道」も完成すれば、小松から松本、さらに小淵沢方面までが3時間圏内になるといいます。
さて、気になる進捗ですが、この区間に長大トンネルを通すことがそもそも技術的に可能なのか、確認しているところです。2021年に先進技術の検証方法を具体化し、2022年に実際に技術検証を行い、2023年には先進技術が導入できそうだと確認。少しずつ前進しています。
ことし3月末には「小松白川連絡道路検討会」の2回目が行われ、今後の動きとして、実際に長大トンネルの技術的調査が行われていくとしています。
いっぽう両県は、事業化やその準備段階「計画段階評価」のため、この道路が果たす役割などの整理を進めるとしています。白山信仰への配慮や、能登半島地震のトピックも盛り込まれるといいます。
最終的に、事業化に見合うかどうかの費用便益分析などをふまえ、小松白川連絡道路の整備基本方針が取りまとめられ、そこから概略ルートの決定へ進んでいくこととなります。
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