滋賀の大動脈「琵琶湖大橋」いつになったら無料化されるのか 開通から60年 料金徴収期限が「延長されまくり」の理由とは

どんどん延びる「料金徴収期限」のワケ

 無料化が8年延期され、その分の通行料収入で行うことになったのが、「耐震補強工事」「周辺道路の4車線拡幅」です。

琵琶湖をまたぐ有料の「琵琶湖大橋」(画像:写真AC)。
琵琶湖をまたぐ有料の「琵琶湖大橋」(画像:写真AC)。

 折しも東日本大震災が発生し、耐震基準がアップデートされることとなりました。この新基準で計算したところ、補強が必要と判断されたのです。

 また湖西道路~琵琶湖大橋をはじめ周辺道路は渋滞が激しくなっており、4車線化の要望が高まっていました。ちょうど湖西道路も真野ICまで4車線化事業が始まっていて、交通量が膨れ上がることで渋滞のさらなる悪化も懸念されていました。

 琵琶湖大橋を運営管理する滋賀県道路公社は、有料部の橋だけでなく、真野ICから名神栗東IC付近まで、内陸部の国道・県道15.4kmも「取付道路」として管理しています。そのため、周辺区間の4車線化も通行料でまかなうこととなったのです。

 なお、まだしばらく有料期間が続くことから、同様に要望の高かった「ETC導入」も行われることとなりました。他の高速道路とつながらない「離れ小島」でのETC導入という珍しい事例になりましたが、2019年から念願の運用開始となっています。

 ちなみに、現在の琵琶湖大橋の通行料は、普通車が150円、軽自動車が100円。ETC利用だと安くなり、普通車が120円、軽自動車は80円です。

 もともと「普通車200円、軽自動車150円」だったのが、2016年に大幅値下げされています。また2019年にETCレーンが開通してからは、悪名高い「現金払い渋滞」も大幅に解消されることとなりました。

 さて、当初「2029年」となっていた料金徴収期限は、工事費や用地取得費などの増額が予想されることから、2022年にさらに延長が決定。5年延びた「2034年」が期限となって現在に至ります。追加事業の事業費は「144 億円」と算定されています。

 気になる追加事業の進捗ですが、2024年5月に、悲願であった真野IC~国道161号の4車線化が完成。京都市内~湖西道路~琵琶湖大橋~守山方面の移動がよりスムーズに生まれ変わりました。守山側の4車線化や琵琶湖大橋の耐震化は、まだ準備段階となっています。

【画像】えっ…!? これが「琵琶湖大橋」の「大改造計画」の全貌です(18枚)

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