ガソスタ給油時の「謎のシュー」何の音? 「怖い…」不安の声も!? 暑い日に聞こえてくる音、正体は?
クルマの給油口を開けると「シュー」と謎の音がなることがなります。この音の正体は何なのでしょうか。また、危険性はないのでしょうか。
「シュー」という音の正体は!?
夏の暑い日にクルマの給油口を開けるとまるでガスが漏れるかのような「シュー」とまるでガス漏れのような音が鳴ります。
この音の正体は何なのでしょうか。また、危険性はないのでしょうか。
実際にネットでは「給油口開けたらプシュって音がした、怖い」や「なんか給油しようと思ったら空気の漏れる音がしたんだけどガス漏れ?」といった声がありました。
やはり謎のシューという音に恐怖を感じるユーザーは多いようです。
ではなぜこのような音が鳴るのでしょうか。また、この音が鳴ることには問題はないのでしょうか。
給油時にシューと音が鳴るのは気化したガソリンがガソリンタンクから抜けて行く音です。
この現象が発生する原因にはガソリンの性質が関係しています。
ガソリンはー40度でも気化する性質があり、そのため暑い日にはクルマのガソリンタンク内では多くのガソリンが気化しています。
その大量に気化したガソリンが圧力により給油口から逃げ出す音が、この「シュー」という謎の音です。
この音は自然的に鳴りうる音であり、車両自体の不具合による異音という訳ではありません。
しかし、自然に起こるからといって安全な物ではありません。漏れ出しているガスは可燃性の高い物なので火災につながる恐れがあります。
特に自分で給油を行うセルフスタンドでは誤った給油方法により火災が発生する可能性があります。
実際に自分で給油するセルフスタンドは、店員が行うフルサービススタンドに比べて火災発生割合が高いことを総務省消防庁が発表しました。
例えば静電気除去をしない状態で給油口に触れると静電気により気化したガソリンに着火してしまいます。
また満タンまでガソリンが入っている際に給油口を開けてしまうと気化したガソリンに押されて液状のガソリンも吹き出す可能性があります。
またぞろ 給油時の「謎のシュー」シリーズか、これで何度目だ?ガソリンは消防法上、第4類第1石油類に分類される危険物だが、そのカテゴリは引火点で区分されて居る。引火点とは、燃焼条件が揃って居る時(燃えるもの・酸素・点火源)に燃え始める温度の事だ。第1石油類はマイナス40度未満であるが、特にガソリンは、ガソリン自体が燃える訳では無く、ガソリン蒸気(ベーパ)が燃えるという性質が有る。つまり、マイナス40度で蒸気が発生すると言う事だ。それが大気中に放散された時、当然そこには酸素が存在するだろう。あとは、静電気などの放電が有れば十分燃焼することが出来ると言う事だ(ガソリン蒸気の濃度や、静電気のエネルギー量等により燃焼しない場合も有る)。だから、冬であっても、外気温(ベーパ温度)がマイナス40度を下回らない時に、キャップを開けてそれを大気開放した時、いつでも燃える準備が有ると言う事だ。給油する際は、くれぐれも「危険物を扱って居る」と言う認識を忘れないことです。