技術で環境や子どもの命を守る! 人とくるまのテクノロジー展2024 名古屋会場の注目ブースを取材
ミリ波センサーで子どもの命を守る!村田製作所の技術ソリューション提案
村田製作所は、セラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行う世界的な総合電子部品メーカーです。今回、ミリ波レーダーを使ったソリューション提案のひとつとして、車内の置き去り防止装置に60GHzのミリ波レーダーを使用した開発品が展示されていました。
夏場に子どもが車内に取り残されて命を落とすという、痛ましい事故が残念ながら毎年報道されています。村田製作所は、Wi-Fi(無線LAN)を使用して幼児置き去りを検知する装置を開発し実証実験をおこない、2024年6月から滋賀県野洲市の通園バスでの運用を始めています。今回はセンサーとしてWi-Fiではなく、ミリ波レーダーを用いての技術展示がおこなわれていました。
ブース内では搭載されている60GHzのミリ波レーダーの実物展示と、3列シートのミニバンを使って実際にテストをした際の動画映像が流されていました。ミリ波レーダー自体は縦27mm、横25cm、薄さ3.1mmと、一見するとSDカードほどの大きさで、車両の天井中央に設置することを想定しているとのこと。カメラを使って同様の機能を有するものなどもありますが、センサーとしてミリ波レーダーを使うメリットは搭載が容易であるということが挙げられるとのことです。
足元に倒れていてもしっかり検知!
またシートに座っている状態だけでなく、車内を見るだけでは分からない、足元などに倒れて隠れてしまっているような場合でも、ミリ波レーダーを使用すれば、実際に3列目の左右どの位置にいるかも含めてしっかりと検知できるようになっていました。
現時点では開発段階であり、その状況をどのようにしてドライバーに伝えるかなどは、自動車メーカー側との開発が進んでいくなかで決められていくだろうとのことでした。
2023年からは欧州市場の新車安全テストプログラムである「Euro NCAP」のなかで、子どもの車内置き去り検知機能「Child Presence Detection(CPD)」に関する項目が追加され、2025年以降は本機能がない場合「Euro NCAP」でフルスコアが取れない条件となっているなど、欧州市場を皮切りに今後の車両への普及が予測されています。
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人とくるまのテクノロジー展2024 NAGOYAは、前年よりも15%以上多い合計2万9852人(開催3日間の延べ人数)が訪れ、大盛況のうちに幕を閉じました。
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