「知らないとヤバい…免許返すべき?」 道路にある「謎の斜線ゾーン」通って良い? どんな意味ある? 元警察官が解説
ゼブラゾーンを走行している際に事故を起こすと…? どうなる?
加えて、ゼブラゾーンを走行している際に事故を起こすと事故の過失割合が大きくなる可能性もあります。
たとえば右折レーンの手前にゼブラゾーンがある道路において、ゼブラゾーン上を直進してきたクルマと、その前方で右折レーンに車線変更しようとしたクルマが接触事故を起こしたとします。
この場合、基本的な過失割合は直進車が30%、車線変更をしたクルマが70%であるものの、直進車がゼブラゾーンを走行していたことを考慮して直進車の過失割合が10~20%加算されるケースがあり、注意が必要です。
そのほか、ドライバーの中にはゼブラゾーンを「立入り禁止部分」や「停止禁止部分」など他の道路標示と混同する人がいます。
立入り禁止部分はゼブラゾーンを黄色の枠線で囲ったような標示であり車線数が減少する場所などに設置されますが、この部分では通行も停車もできません。

また停止禁止部分は白枠の長方形の内側に白色の斜線が入った標示であり、主に消防署や警察署などの出入口付近に設置されます。
これは救急車やパトカーなどの緊急自動車がスムーズに出動できるよう一般車両の停車を禁止するもので、通行は可能です。
これらは似た道路標示であるため、それぞれの特徴を覚えておきましょう。
※ ※ ※
過去にはゼブラゾーンの上に駐停車していた車両への追突死亡事故や、追突を避けようとしたバイクが転倒して後続車両に轢かれ、亡くなる事故などが発生しています。
道路交通法上はゼブラゾーンへの駐停車も明確に禁止されていませんが、事故を誘発するおそれがあり控えるべきといえるでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。





































