県境越えご当地ナンバー「渡良瀬」、実現なるか 群馬と栃木が手を組むワケ
国土交通省が新たに「ご当地ナンバー」の導入希望地域を募集するなか、群馬県と栃木県にまたがる4市が「渡良瀬」の導入を検討しています。「富士山」に続くナンバープレートの県境越え、実現するのでしょうか。
森高千里さんの歌にもなった「渡良瀬」 市民の愛着深い?
国土交通省が、自動車用ナンバープレートに新たな地域表示名を追加する、いわゆる「ご当地ナンバー」の導入地域を募集しています。
「ご当地ナンバー」は、2006(平成18)年に「仙台」「金沢」など19か所、2014(平成26)年に「世田谷」「杉並」など10か所が誕生しています。今回はその第3弾で、国土交通省が「図柄入りナンバープレート」を導入すべく、各地域から図柄案を募集することに合わせて、この図柄入りの交付を前提として新たな地域表示名も追加募集するものです。
2017年5月に今回の募集が開始されて以来、東京都江東区の「江東」、島根県出雲市、奥出雲町、飯南町の「出雲」など、全国で導入に向け応募が検討されています。そのなかで、10月26日現在において唯一、県をまたいでいるのが、群馬県太田市、桐生市、みどり市、栃木県足利市による「渡良瀬(わたらせ)」です。名称は、これら地域を流れる渡良瀬川に由来します。
群馬県と栃木県ではナンバープレートを管轄する陸運支局も異なりますが、県をまたいでの導入を目指す理由について、4市のうち唯一栃木県に属する足利市の企画政策課に聞きました。
――「渡良瀬」ナンバーを検討する理由は何でしょうか?
市内の中心を流れる渡良瀬川の名がナンバープレートに表示されたり、それにまつわる風景が図柄入りナンバープレートに描かれたりすることで、地域振興や観光振興につながると考えています。渡良瀬川は各学校の校歌にも登場しているほか、それに架かる渡良瀬橋を題材にした森高千里さんの歌「渡良瀬橋」がJR足利駅、東武足利市駅の発車メロディーになっているなど、市民の愛着も深いものです。