トヨタ「プリウス」 スポーツカー顔負けの「最強HV」がスゴい!

現行モデルのプリウスが2023年1月に発売されてから1年半が経ちました。プリウスと現行モデルについておさらいします。

まるでスポーツカーへと進化した現行「プリウス」

 世界初の量産ハイブリッド車として1997年に誕生したのがトヨタ「プリウス」です。
 
「21世紀に間に合いました」というフレーズとともに、手塚治虫氏の代表キャラクター「アトム」や「お茶の水博士」などが登場するCMが放映され、「プリウスは電気とガソリンじゃ」というお茶の水博士の台詞を覚えている人もいるかもしれません。

低重心なクーペスタイルで、まるでスポーツカーみたいな現行「プリウス」
低重心なクーペスタイルで、まるでスポーツカーみたいな現行「プリウス」

 そんな「電気とガソリン」のハイブリッド車は、今となっては“当たり前”の存在となっていますが、ハイブリッド車の先駆者となったプリウスが採用したハイブリッドシステムは、「パラレルハイブリッド」という方式です。

 エンジンとモーターを協調制御してタイヤを駆動するというのが、パラレル方式の基本的な考え方。

 発進をモーターのみで行ったり、エンジンが苦手な低速域の加速をモーターがアシストすることで、無駄な燃料消費と温室効果ガスの排出を削減します。

 その後プリウスは、2003年に2代目、2009年に3代目、2015年に4代目へと進化。また3代目からは、新たなバージョンのプラグインハイブリッド(PHV)が登場しています。

 特に4代目プリウスに設定されたPHVは、標準モデルとはまるで別車種のような内外装を採用していました。

 そして、5代目となる現行プリウスは、2023年1月10日に発売されました。

 先代から大きく変わったのはデザインです。

 それまでは未来感を演出しつつも、4ドアのファミリー向けエコカーというイメージがありましたが、現行モデルは一転してスポーティなデザインを採用しています。

 3代目プリウスを彷彿とさせるプロポーションをベースに、「ハンマーヘッド」と呼ばれる最新のトヨタデザインを採用。

 フロントからルーフを通りリアに至るまで、流麗なラインを描いているのも特徴的です。

 リアには薄型で立体的な横一文字ランプが存在感を発揮するほか、テールランプ下部に「PRIUS」のロゴが配されるなど、従来のデザインからより近未来感を感じさせるモデルとなりました。

 さらに、4ドアはありながらも、後部ドアのノブをCピラーに配置することで、そのボディラインと相まって2ドアクーペの雰囲気を醸し出しています。

 つまり、現行プリウスはスポーツカーのようなスタイリングを押し出したモデルに進化したといえるでしょう。

 また、スポーツ性能を象徴するようにシャシとパワートレインも大幅に強化されました。

 現行プリウスは高剛性かつ低重心の「第2世代TNGAプラットフォーム」も新採用した車体となっており、爽快感のある走りを楽しめるでしょう。

 エンジンは2種類を設定しています。

 ひとつは1.8リッター直列4気筒エンジン+モーターを搭載し、エンジンは最高出力98馬力/最大トルク142Nm、モーターは95馬力/185Nmを発揮。駆動方式は2WDもしくはE-Fourという後輪をモーターで駆動するAWDを選択できます。

 ただし、この1.8リッターモデルはトヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」専用車です。

 通常の購入するのであれば、2リッター直列4気筒エンジン+モーターを搭載したモデルとなり、エンジンは152馬力/188Nm、モーターは113馬力/206Nmを発生します。

 駆動方式は1.8リッター車と同様で、後輪モーターは41馬力/84Nmというスペックです。

※ ※ ※

 2023年3月1日には現行プリウスにプラグインハイブリッド(PHEV)モデルが追加。エンジンの性能は2リッター車とほとんど同一ですが、モーターが163馬力/208Nmとパワーアップさせています。

 駆動方式は2WDのみの設定で、システム総合出力は223馬力。PHEVなので外部から充電ができ高出力モーターと大容量バッテリーによるEV走行が可能です。

 その航続距離は105km。従来モデル比75%(17インチタイヤ装着車)と大幅に航続距離が増え、日常使いであればガソリンを使用せずに走ることができるでしょう。

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