ホンダ「新型プレリュード」25年頃に登場へ “22年ぶり復活”する「スペシャリティモデル」 そもそもどんなクルマだった? 5世代に渡る歴史とは
4代目からはイッキに「スポーツ路線」へ
1991年9月に登場した4代目プレリュードは、スペシャリティクーペというキャラクターはそのままに、よりスポーティな性格を併せ持つモデルへと進化しました。
ボディも3ナンバーサイズへと大型化がなされ、搭載エンジンも2.2リッターになるなど、クラスアップを果たします。
「Si VTEC」グレードにはDOHC VTECエンジンが搭載され、最高出力は200PS/22.3kg・mを発揮。
サスペンションも4輪ダブルウィッシュボーン式は踏襲しながらもアーム類のジオメトリーを見直し、ダンパーの減衰力とスタビライザーの強化なども実施し、走行性能を向上しているのが大きなトピックです。
その一方、スペシャリティクーペとしては新たにアウタースライド式のサンルーフを設定し、インテリアではバイザーレスタイプのワイドタイプのメーターの採用や、現行型オデッセイにも搭載されている中折れ機構を持つパッセンジャーシートの設定車を用意していました。
そして、現時点で最後のプレリュードとなる5代目モデルは1996年11月にリリースされました。
先代のグラマラスなデザインから一転、プレーンなノッチバックスタイルへと戻され、全幅も15mm狭められるなど引き締まった印象となりました。
先代が持ち合わせていたスポーティさはより強調され、200PSを発生するDOHC VTECモデルのほか、新設された「Type S」では専用チューニングによって2.2リッターの排気量のまま220PSを発生。
さらにのちに登場するホンダ独自のトルクベクタリング4WD「SH-AWD」の祖とも言える左右駆動力分配システム「ATTS(アクティブ・トルク・トランスファーシステム)」も採用。
FFでありながら究極の“ニュートラルステア”を実現しようとしていたのも特徴でした。
しかし、折からのスペシャリティクーペ需要の冷え込みもあって2000年秋ごろに生産を終了し、スポーツクーペであるインテグラに統合される形で姿を消すこととなったのです。
そんなプレリュードが消滅し、20年以上が経過した現在も、依然としてスペシャリティクーペの需要が高まっているとは言えない時代です。
こうした状況で、“あえて”投入される新型プレリュード。果たしてどんなモデルとなるのか、今から楽しみです。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
4代目プレリュードのSi VTECに搭載されたH22Aエンジンは220ではなく200PSです
この度はご指摘ありがとうございます。修正いたしました。
ホンダは発表から発売まで時間かかり過ぎ、NSXもこれで失敗。発売時には時代遅れになってるよきっと。