マツダの「“26人乗り”ロータリースポーツ」!? 高出力エンジンのハイグレードマシン! 謎の「“R26”パークウェイ」とは
マツダを象徴する「ロータリーエンジン」はかつて、スポーツカーのみならずセダンなどにも搭載されていましたが、なかでもスゴイのが「マイクロバス」への搭載例でした。どのようなクルマだったのでしょうか。
バスなのに「レッドゾーン7000回転」! 斬新すぎる「ロータリー26」
かつてマツダは、RX-7以外にも様々なモデルに「ロータリーエンジン」を搭載していました。なかでも、マイクロバスにロータリーエンジンを搭載したことも。
今や伝説の存在となった「パークウェイ ロータリー26」とは、どのようなマイクロバスだったのでしょうか。
小口の輸送や送迎などで活躍するマイクロバス。法的には、車両総重量8トン未満かつ、最大積載量5トン未満の車体で、乗車定員11名から29名のバスを指します。
そのため11人乗りのトヨタ「ハイエース」や、日産{キャラバン」もマイクロバスに含まれますが、多くの人は、トヨタ「コースター」などの一回り大きな車両を思い浮かべるのではないでしょうか。
現在ではトヨタと三菱ふそう、日野が生産するのみとなりましたが、以前は日産、マツダ、さらにはダイハツまでもが販売を行なっていました。
そのマツダは、なんとロータリーエンジンを搭載するマイクロバスを販売したことがあります。
それが、1974年に発売を開始したパークウェイ ロータリー26です。
1972年登場のパークウェイ26は、高級感と快適性の高さを売りにしていました。これに654cc×2の排気量から最高出力135ps/6500rpm、最大トルク18.3kg-m/4000rpmを発生する「13B」型ロータリーエンジンを搭載したのが、パークウェイロータリー26でした。
当時「ルーチェAP」や「コスモAP」、「ロードペーサー」に積まれていた13B型エンジンに比べても、最大トルクが少し細い以外は、ほぼ遜色ないパワーが与えられていました。
またパークウェイ用の13B型も、ルーチェAPなどと同様に、公害対策が施されたAP(アンチポリューション)仕様でした。
車体に誇らしげに描かれた「RE13」のロゴ、マイクロンバスとしては異例の、許容回転数6500回転/レッドゾーン7000回転まで刻まれた後付けのタコメーターも、パークウェイロータリー26の特徴でした。
グレードは26人乗りの「デラックス」と、サロン感覚の高級内装を持つ13人乗りの「スーパーデラックス」が用意されていました。車名の26は26人乗りを示していましたが、13人乗りでもパークウェイ26のままでした。
クーラーは基本的には未装着。クーラーを搭載する場合は、クーラーを駆動するために「ボンゴ」用のPB型1リッターガソリンエンジンを「サブエンジン」として別に後部に搭載する必要があり、乗車定員も22名とされていました。
レシプロエンジンのパークウェイ26が搭載していたXA型2.5リッターもしくはXB型2.7リッター4気筒ディーゼルとVA型2リッター4気筒ガソリンエンジンでは、最高出力はそれぞれ77ps/81psと92psでしたので、パークウェイロータリー26は1.5倍前後の馬力があったことになります。
多くの国産マイクロバスのエンジンが軒並み100ps前後の時代、135psを誇る13B型ロータリーエンジンは確かに力があり、全長6.2m、全幅2m、全高2.3mの大きな車体を、最高時速120km/hで走らせることができるとカタログでうたっていました。
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