マツダの「“26人乗り”ロータリースポーツ」!? 高出力エンジンのハイグレードマシン! 謎の「“R26”パークウェイ」とは

夢の「ロータリーエンジン」搭載が仇に!?

 高出力による優れた走行性能、高い静粛性、当時の国内基準を大幅に下回るクリーンな排出ガスが、ロータリーエンジンのアドバンテージでした。

 その優位性によって、パークウェイ ロータリー26は快適な移動空間を提供。カタログには「個人あるいは家族のためのロータリーエンジンが、いま公共のためのパワーソースとして、その価値をお見せする時代が、やってきたのです(原文ママ)」とまで書かれており、静かでパワフル、かつ環境への優しい低公害マイクロバスとして、マツダがいかに大きな期待を寄せていたのかがわかります。

「みなさま、後方より聴こえてきましたのは、かのロータリーサウンドでございます」 バスガイドさんも驚いた!? マツダ「パークウェイ ロータリー26」
「みなさま、後方より聴こえてきましたのは、かのロータリーサウンドでございます」 バスガイドさんも驚いた!? マツダ「パークウェイ ロータリー26」

 ところがマツダの計画も虚しく、パークウェイロータリー26は2年で生産が終わり、販売台数もわずか44台に留まりました。

 その理由は、ロータリーエンジンの欠点でもある燃費の悪さや高回転型エンジンの扱いにくさ、そして高価格がネックになったのではないかと推測されます。

 グレードが違うので単純な比較にはなりませんが、標準的なパークウェイ 26ディーゼルが190万円のところ、パークウェイ ロータリー26 スーパーデラックスは395万円もしたのです。

※ ※ ※

 残念ながら商業的には失敗作となってしまったパークウェイ ロータリー26ですが、開発の心意気や現存数の少なさから、今では伝説の存在となっています。

「ロータリゼーション」と称し、ロータリーエンジン搭載車種の拡大を図っていた当時のマツダらしいエピソードとして、これからも語り継がれていくに違いありません。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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