阪神高速の料金が「大変化」する!? 「深夜割引」開始! 最大料金は大幅引き上げ!「大口割引」拡充!? いったいどうなるのか
阪神高速道路とNEXCO西日本は2024年4月1日、阪神高速を中心とする近畿圏の高速道路で、料金システムの変更をおこなうと発表しました。いったいどう変わるのでしょうか。
深夜割引が新設、ほかにも大きな変化
阪神高速道路とNEXCO西日本は2024年4月1日、阪神高速を中心とする近畿圏の高速道路で、料金システムの変更をおこなうと発表しました。変更は6月から。
利用のしかたによって、割高になったり、逆に割安になる場合があります。料金はいったいどう変化するのでしょうか。
この変更は、料金徴収の公平化や混雑緩和など、さまざまな課題を解決するために導入されるものです。詳細は以下のとおり。
●阪神高速で「上限料金」引き上げ(従量課金の幅が拡大)
いままでは、32.3km以上乗る場合、どれだけ乗っても上限料金で一定(普通車だと1320円)でした。
これが6月以降、51.7kmまで従量課金となり、上限料金は1950円となります。
ただし、大阪都心部から関西空港へ行く場合、この引き上げがモロに財布へ影響してきます。そのため「激変緩和措置」として、この移動のみ現行の料金のままとなります(普通車だと1320円)。
●大口・多頻度割引の拡充
上限料金の引き上げの代わりに、こちらは割引率が高くなります。
ETCコーポ―レートカードで例えば「1か月あたり3万円より多く」使う場合、これまでは「20%割引」だったのが、6月以降「25%割引」と、さらに割安になります。
さらに、湾岸線・神戸線(月見山~摩耶)など特定区間のみ「1か月あたり1万円より多く」使う場合、追加で「5%割引」が上乗せされているのが、6月以降「10%割引」へ、さらに割安となります。
これに「契約単位割引 10%」を合わせれば、最大の合計割引率は「35%→45%」へ引き上げされることとなります。
●深夜割引の新設
「0時から4時まで」の間に阪神高速へ「流入」した場合、「20%割引」となります。
●4種類の「迂回・乗継割引」を新設・拡充
「大阪都心迂回割引」は、南は三宝JCT(4号湾岸線)から、北は吹田JCT(名神)・門真JCT(第二京阪)・東大阪JCT(第二阪奈)へ抜ける場合、割高だった「大和川線・近畿道ルート」を使っても、「阪神高速(都心経由)」と同じ料金で計算するものです。
「神戸都心迂回割引」は、西は伊川谷JCT(第二神明)から、東は吹田JCT(名神)・門真JCT(第二京阪)・東大阪JCT(第二阪奈)・松原JCT(西名阪)・美原JCT(南阪奈)方面へ抜ける場合、割高だった「北神戸線・中国道・近畿道ルート」を使っても、「阪神高速(3号神戸線・大阪都心経由)」と同じ料金で計算するものです。
「神戸都心流入割引」も同様で、神戸の都心部区間から吹田JCT以遠へ抜ける場合、割高だった「北神戸線・中国道ルート」を使っても、「阪神高速・名神ルート(西宮経由)」と同じ料金で計算するものです。今までは伊川谷以西のみの制度でしたが、拡充となります。
「大和川線・堺線乗継割引」は、住之江~鉄砲を乗り継ぐ場合、いわゆる”いったん改札を出る”状態とみなさない制度です。地下鉄でいえば「西梅田駅と東梅田駅で乗り継いでも、きっぷ1枚で済む」というものです。
これまでは互いの出入口が近いものの「料金を2度払う」コスパの悪さが敬遠につながっていました。今回の割引導入で、湾岸線~大和川線~堺線などの新ルートが使いやすくなります。ただし2024年度のあいだは「20時~6時のみ適用」となる予定です。
画像に昨年の摩耶〜京橋通行止めのものが混じっている