タフすぎるダイハツ「斬新小型トラック」がスゴい! 全長3.4m切りד画期的”すぎる荷台搭載! 悪路もイケる「マッドマスターC」は今欲しい1台か!?

ダイハツが2007年の東京モーターショーで披露していた「マッドマスターC」はどのような特徴があるのでしょうか。

3.4m切りボディに斬新かつ便利な荷台搭載! 今欲しい1台か

 これまで開催されてきた国内外のモーターショーでは、新発想のコンセプトカーなどが多数披露されますが、登場が期待されるも残念ながら市販されなかったモデルも存在します。
 
 ダイハツが2007年10月開催の第40回「東京モーターショー」で参考出品した「MUD MASTER-C(マッドマスターC)」もまさにそんな“幻の1台”です。

登場早すぎたか…! 今出して欲しい「マッドマスターC」
登場早すぎたか…! 今出して欲しい「マッドマスターC」

 2007年は、アメリカを発端とする低所得者向け住宅ローンのサブプライム問題や原油価格の高騰といった不況が続き、さらに新潟県中越沖地震が発生するなど、明るいニュースのない状態が続いていました。

 そうしたなか、2007年10月26日から17日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された東京モーターショー2007では、ショーテーマ「世界に、未来に、ニュースです。」のもと、10年ぶりに開催形態を変更。

 乗用車・商用車・二輪車だけでなく、車体や部品などの関連製品を含む展示を実施し、参加・体験型のイベントも充実させるなど、新たな取り組みを実施したことが功を奏して過去最高の来場者数を記録しました。

 ダイハツでは、4車種6台の参考出品車と6台の市販車などを出展。その1台が、2人乗り小型四輪駆動キャブオーバートラックのコンセプトカー マッドマスターCです。

 マッドマスターCについて、当時ダイハツは「小ささと軽さが生み出す高い走破性に加えて、フレーム付ボディの圧倒的な耐久性と積載性をあわせ持つスモール&タフなトランスポーター」と説明しています。

 トランスポーター(運搬車)という説明の通り、マッドマスターCはサイクルスポーツ界を代表する鈴木雷太氏と共同企画され、大型トラックのウイング車のように側面パネルが開いてマウンテンバイクを積載できる「アタッチメントボディ」を採用。

 堅牢なフレームシャシーに軽量ボディを組み合わせ、さらに荷台にはマウンテンバイク向けパネルのみならず各種アタッチメントの装着も可能とするなど、アウトドアスポーツから過酷地での仕事にも適応する、マルチなトラックとして提唱されました。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1600mm×全高1960mmと極めてコンパクトで、全幅のみ軽自動車規格(1480mm以下)を超えるものの、660ccエンジンを搭載していることから「ほぼ軽トラック」と言えます。

 エクステリアはシンプルでありつつも存在感を主張したフルキャブスタイルを採用。全体的にスクエアで、前後ライトやフロントグリル、ドアハンドルなども四角くタフなものとなっています。

 足回りは大径16インチオフロードタイヤを装備し、370mmもの最低地上高を実現。悪路走破性能を示す3アングル(アプローチ・ランプブレークオーバー・デパーチャー)は「余裕を確保」したといい、高い走破性も持ちます。

 インテリアは、加飾も少なく無機質なデザインのインパネに、撥水素材のシートを組み合わせるなど、実用的なタフギア感が特徴です。一方で、当時まだ画期的だった大型ディスプレイを装備するなど、先進さも追求しています。

 ドライブトレインは、ドライブシャフトとハブの接続部分にギヤを組込んだ「ハブリダクションシステム」を採用し、高い踏破性・耐冠水性を実現。出力などの詳細は公表されていませんが、センターコンソールを見ると、シフトパターンから5速MTを採用していたと見られます。

 そんなマッドマスターCですがコンセプトカーとしては比較的実現しうるパッケージングやデザインだったことに加え、四輪駆動車ファンを中心に人気を獲得。市販モデルの登場が待たれていました。

 残念ながら、2007年の初公開から現在に至るまで直接的な市販モデルは登場していないものの、キャンプなどのアウトドアレジャーが一般化した今、商用ニーズがメインであった小型トラックや商用バンが趣味のベース車として一般ユーザーにも選ばれるようになっています。

 もし今登場すれば、人気モデルとなる可能性もありそうです。

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