パカッと開く「ルーフテント」何が”良い”? ミニバンに装着で「最高に丁度いい」!? “本格キャンピングカー”以上に好まれる「理由」とは
ブームに先駆け登場した「ボンゴフレンディ“車中泊”仕様」とは
このように、ミニバンの車中泊仕様ならではのメリットがあるようですが、実際のところミニバンを車中泊やキャンプで利用するイメージは、まだまだ浸透していないというのが正直なところです。
しかしかつて、その良さをメーカー自らがいち早く取り入れた車種がありました。それがマツダの「ボンゴフレンディ」に設定された「オートフリートップ」という純正ポップアップルーフの車中泊仕様でした。
ボンゴフレンディとは、1995年よりマツダが発売していたミニバンで、家族や仲間のためのレジャー基地として誕生しました。
最大の特徴は、ルーフ部分が電動で立ち上がり、屋根にテント部屋が登場するオートフリートップが設定されている点です。
テント部屋の内部は大人2人が十分に寝ることができる広々したサイズがあり、出入りは車内から登り降りして行います。
また車内も、後席2列を倒せば大人2人が寝ることができる程度の寝床サイズが確保できるため、普段はミニバン、週末はテント付きで上下合計大人4人がゆっくり過ごすことができるという、1台で2度美味しい快適な車中泊仕様となっていました。
ボンゴフレンディの生産販売はすでに終了していますが、欧州ではミニバン向けの純正キャンパー仕様が複数ラインナップされています。
例えば高級車ブランドのメルセデス・ベンツは、ミニバン「Vクラス」をキャンピングカーに早変わりさせる「マルコポーロ」を設定しています。
Vクラス マルコポーロは、ルーフに大人2名が就寝可能な純正ポップアップルーフが備わります。このモデルは日本でも正規輸入されていた時期があり、中古車で密かな人気を集めています。
欧州ではこのVクラス マルコポーロに、シンクやコンロなどを備えた本格的なキャンピングカー仕様も用意され、現地での需要の高さがうかがえます。
なお現在、日本では純正のポップアップルーフ付きミニバンは販売されていませんが、前出のホワイトキャンパーのように、ミニバンベースでキャンピングカーをつくるキャンピングカービルダーは多数あります。
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車中泊利用の増加に伴い、自動車メーカー純正のポップアップルーフ仕様を導入して欲しいという潜在的なニーズは、今後ますます増えていくかもしれません。
どのメーカーが真っ先に純正ポップアップルーフ付きミニバンを出すか、大いに期待したいところです。
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