ホンダ新型「アコード」発売! 専用の“新ハイブリッド”は「スポーツエンジン」並!? 見た目ではわからない“スゴさ”とは

2023年3月7日、ホンダは新型「アコード」を翌8日に発売すると発表しました。同車に搭載されているのは「シビック」や「ZR-V」に搭載されるスポーツe:HEVですが、高出力化などが行われた“アコード専用”となっています。その実力はどのようなものなのでしょうか。

ホンダ新型「アコード」発売! 搭載される“e:HEV”の実力は?

 2021年4月23日のホンダ・三部敏弘宏社長が、ホンダの目指す姿と取り組みの方向性について説明しました。
 
 注目は4輪の電動化戦略についてで、「EV/FCVの販売比率を2040年にグローバルで100%」を目指すという発表です。

専用の「スポーツe:HEV」が搭載される新型「アコード」
専用の「スポーツe:HEV」が搭載される新型「アコード」

 現在このキーワードだけが1人歩きしていますが、その後の質疑応答で「特定技術(=電動化)に対して決め打ちでシナリオを描かない」、「色々な技術に対して可能性を残しておくべきだと思う」と語っています。

筆者(山本シンヤ)は、プレゼンと質疑応答の矛盾は気になるものの、ホンダの本音は後者にあると思っています。

 と言っても、現時点では技術的な課題もまだまだ多く、ここ10年近くはハイブリッドが主流になる事は明らかでしょう。

 そんなホンダは1999年に登場した初代インサイトに採用されたIMA以降、様々なシステムの研究・開発を進めてきましたが、現時点での最適解となるのが「e:HEV」になります。

 システムとしては2012年に発表されたスポーツハイブリッドシリーズの中の次男坊である「i-MMD」の発展形で、よりコンパクト、より高効率、そしてよりドライビングファンを目指して進化が行なわれています。

 そのシステムのおさらいをすると、ハイブリッド専用エンジンと駆動用・発電用モーター、パワーコントロールユニット、そしてリチウムイオンバッテリーで構成されています。

 バッテリー残量がある時はモーターならではのスムーズかつレスポンスに優れた「EVドライブモード」、強い加速が必要な場合はエンジンを始動して発電用モーターを駆動、その電力を走行用モーターに供給して駆動を行なう「ハイブリッドドライブモード」に自動的に切り替わります。

 これだけなら、日産のe-POWERなどと同じシリーズハイブリッドですが、e:HEVそれに加えてホンダ独自のプラスαが備えられています。

 そのプラスαとは、「エンジンの軸と車軸を直結するためのクラッチ」です。これにより高速道路での走行などでモーターの効率よりもエンジンの効率が良いと判断した際には、エンジンの駆動を直接タイヤに伝える「エンジンドライブモード」に切り替わります。

 と言っても、単なるエンジン駆動ではなく、エンジンの駆動力が余剰だと判断した場合には発電してバッテリーに電力を貯める、逆にエンジンだけでは駆動力が足りない場合はモーターがそっとアシストを行なうなど、細かな制御を行なっています。

 その理由は単純明快で「エンジンを一番効率のいい状態で回すため」です。しかし、効率のいい所だけでエンジンを作動させると、回転と加速感にズレが生じてドライバビリティは悪くなってしまうので、効率とリニアなフィールを両立させるような制御の作り込みも、e:HEVの大事な要素の一つとなっています。

 エンジンドライブ時の制御切り替えはショックも音の変化もない(厳密に言うと僅かに変化しますが誤差範囲のレベル)ので、ほとんどの人が気づかないでしょう。

 ちなみにメーター表示をパワーフローに設定し、中央に小さな“ギア”のマークが表れた時がエンジンドライブモードになります。

 技術は人に気づかれることなく行なうのがシステムとして優秀ですが、個人的にはもう少しアピールしてもいいかなと思う部分も。つまり、それくらい様々な制御がリアルタイムかつシームレスなのです。

 そんな事から、e:HEVを一言で説明するのは非常に難しいのですが、強いて言えば「モーターとエンジンの美味しい所をリアルタイムで最適に制御して使うシステム」です。

 更に11代目「シビック」と「ZR-V」に搭載される「スポーツe:HEV」は、システムの基本的な考え方は同じですが、構成ユニットや制御を一新。

 エンジンは新開発となる2リッター直噴アトキンソンサイクルで、高燃圧DI+多段噴射、高圧縮比(13.9)、高流動インマニポート+タンブル保持ピストンの採用などによる燃焼技術の進化などにより、出力/燃費/エミッションを総合的にレベルアップ。

 電動パワートレインもモーターの高出力化(先代アコード用を水平展開)やPCUの高出力化&軽量化、そしてバッテリーの使用容量拡大&小型化など、全面的に見直しが行なわれています。

 そして、今回紹介する11代目に進化した新型「アコード」には更なる進化バージョンが搭載されています。

 正式発売に先駆け、伊豆サイクルスポーツセンター内の起伏に富んだ5kmコースで試乗を行なってきました。

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1件のコメント

  1. これ超かっこいいか?めちゃくちゃ地味
    ホンダは絶対デザイナー変えた方がいい。
    ホンダの車は地味で変な車が多い。

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