1500万円の「和製スーパーカー」出現! ホンダ「NSX」が衝撃の“新車価格”超え! 33年落ちでも「ほぼ新車」な“極上車”が米で落札!

アメリカのオークションサイト「Bring a Trailer」で1500万円を超える価格で取引された「NSX」とはどのような個体なのでしょうか。

1505万円を記録 小キズあるものの高値を記録

 2024年2月27日、アメリカのカーオークションサイト「Bring a Trailer」において、ホンダのスーパースポーツカー「NSX」が10万ドル(当日レートで1505万円)で落札されました。
 
 どのような個体なのでしょうか。

1500万円の「NSX」(Photo:(c) Bring a Trailer・Seller:exoticars )
1500万円の「NSX」(Photo:(c) Bring a Trailer・Seller:exoticars )

 Bring a Trailerはアメリカのオークショニアで、2007年に開設。日本をはじめ、ヨーロッパや米国などのクルマを取り扱っており、戦前から現行のクルマまで幅広くオークションが開催されています。

 今回、10万ドルで落札されたNSXは、1990年9月に登場した2ドアミッドシップスーパースポーツカーで、その独特なスタイリングから和製スーパーカーと呼ばれることもあります。

 量産車として世界初のオールアルミモノコックボディを採用したほか、本格的なミッドシップレイアウトに大パワーのV型6気筒「VTEC」自然吸気エンジンを搭載し、高い運動性能を実現。日本のスポーツカーを代表する人気モデルとなっています。

 また、軽量化とパフォーマンスを引き上げた「NSX タイプR」やオープントップモデル「NSX タイプT」なども設定するなど、ラインナップを徐々に拡充しています。

 排気量はのちに3リッターから3.2リッターへとパワーアップされ、フロントフェイスもリトラクタブルヘッドライトから埋込式に変更するなど、いくつかの改良が施されましたが、2005年12月末に販売を終了しました。

 今回落札された個体は1991年式で5速MTを搭載。北米に正式に輸入された個体で、ホンダの高級ブランド「アキュラ」として販売された左ハンドルの車両です。

 特筆すべき点は33年経過したのにも関わらず、わずか2.2万マイル(約3.5万キロ)と極めて低走行なことです。

 出品者によれば、これまでカリフォルニア州やニューヨーク州で登録され、盗難や事故歴などはないといいます。

 ボディの状態は左ドアに小キズがあるものの、33年経過したクルマとしては極めて良好な状態を保っており、新車時の「セブリングシルバー」も輝いています。

 ワイド&ローなボディやリトラクタブルヘッドライトなどからは、現代のクルマにはない風格さえ漂っています。

 インテリアは純正の状態で残され、「NSX」レッドロゴ入りフロアマットやBOSE製の純正カセットデッキを装備。

 さすがの低走行個体であるため、運転席サイドのスレや座面のヘタリを除けば、新車時のような艶の引けたレザーシートやインパネがそのまま残され、ほとんど新車のような様相です。

 280馬力を発揮する3リッターV型6気筒VTECの「C30A」型ユニットが搭載されるエンジンルームもきれいな状態で、2021年1月にタイミングベルト交換、冷却水漏れとトランスアクスル部の劣化を修理されたほか、オーディオのアンプやエアコンユニットなども交換され、しっかり整備が行き届いた状態のようです。

 入札は2月21日に1991ドルでスタートし、33件もの激しい入札合戦を繰り広げた後、10万ドルで落札。

 極低走行である点や5速MT車であること、さらには事故報告もない純正状態であることなどが評価されたのか、新車価格の6万ドル(日本では800万3000円)を超える価格で取り引きされ、次のオーナーへと引き継がれていきます。

※ ※ ※

 映画やマンガ、アニメなどの影響から日本車の人気が高まっており、そのうち特に人気なのはNSXをはじめとする1980年代から90年代のスポーツカーで、高値で取り引きされています。

 特に北米では「25年ルール」という、クラシックカーとして登録できる決まりがあり、通常走行ができない右ハンドル車であっても、製造から25年が経過すれば走行可能になります。これにより、多くの国産スポーツカーが輸出され、現地のオーナーによって大切に乗られているのです。

 個体の程度や仕様によっては今回のNSXのように新車価格を超える金額で落札されることも少なくはありません。

【画像】「えっ…」 これが“ほぼ新車”な「NSX」です!(30枚以上)

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