「高級ミニバン&SUV」大人気! 今どき「高級セダン」なぜ必要!? 「メリット」はあるのか
SUVやミニバンが主流となっている昨今ですが、高級車の世界においては、セダンにも一定の需要があります。高級車におけるセダンのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
なぜ「高級車=セダン」というイメージが定着したのか
かつては「クルマの基本型」とされていたセダンですが、近年ではSUVにその座を完全に奪われています。
一方、高級車市場においては、セダンはいまでも一定の需要があるようです。
たとえば、メルセデス・ベンツやBMW、アウディといったプレミアムブランドでは、それぞれ「Sクラス」「7シリーズ」「A8」がフラッグシップモデルとして君臨し続けているほか、国産高級車の代名詞であるトヨタ「クラウン」にも引き続きセダンが設定されています。
コンパクトかつ手頃な価格のセダンが絶滅の危機に瀕しているなか、なぜ高級セダンは生き残ることが可能なのでしょうか。
いまでこそ高級SUVや高級ミニバンは一定の地位を獲得していますが、自動車の歴史をひもといてみると、高級車と呼ばれたクルマのほとんどがセダンでした。
もちろん、古くからSUV(クロカン)やミニバン(バン)と呼ばれるボディタイプのクルマも存在してはいましたが、それぞれ悪路での利用や商用での利用に特化していたため、高級車に求められるような快適性や居住性とは無縁の存在でした。
そうした背景から、政府関係者や企業の役員の送迎に用いられるクルマは必然的にセダンが中心となってきました。
そのため、多くのユーザーが「高級車=セダン」のイメージを持つようになり、それが転じて「セダン=高級車」というイメージも浸透するようになりました。
その結果、伝統的な高級車を求められるシーンや高度なフォーマルさが求められるシーンでは、いまなおセダンが最も適していると考えられています。
ただ、その経緯を考えると「セダンこそが高級車として最適なボディタイプである」というよりは、当時は「セダン以外に高級車の選択肢がなかった」というのが実際のところです。
そのため、セダンよりも大きな室内空間を確保しやすいSUVやミニバンをベースとした高級車が登場した昨今では、高級車におけるセダンの人気が相対的に下がっていくのは決して不思議なことではありません。
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