なぜAT車のギヤは多段化するのか 新型「アコード」ついに10速AT、その狙いとは?
多段化の理由、「燃費の目玉」とは?
クルマのエンジンには、走行に必要な出力に対して、燃費の良くなるエンジン回転数域というものがあります。業界的には「燃費の目玉」といわれるところです。走行中に、エンジンの回転を、その目玉の回転数内におさめておくと燃費がよくなります。そして、走行中に大きく変化する出力と回転数を調整するために、あるのが変速機。つまりギヤです。そのギヤの数が多ければ多いほど、エンジン回転数を「燃費の目玉」の中にとどめやすくなります。そのためにギヤの数は、増える一方なのです。
ホンダは近い将来に10速ATを市場に投入するようですが、トヨタも昨年の秋に10速ATを開発したことを発表しています。6速が常識だったときに7速や8速の話が出たころは、「多段化は重量増になるので限界がある」と言われたもの。しかし、その後も9速が登場して、10速も登場間近。
いったい限界はどこのあたりにあるのでしょうか。厳しい燃費向上の要望が続く限り、もしかすると多段化の流れは止まらないかもしれませんね。
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提供:乗りものニュース