日産「新型SUV」初公開! 斬新「ド派手ピンク」&「超ワイドボディ」採用! タフ顔の「新エクストレイル」実車展示

「東京オートサロン2024」に日産が出展したカスタムカー「エクストレイル クローラー コンセプト」は、ベース車の都会的なイメージをくつがえすハードなスタイルに大変身し来場者を驚かせていました。どのような狙いでカスタマイズしたのでしょうか。

狙いは「先祖返り」!? 先代までの「タフギア」イメージを再び!

 2024年1月12日から14日まで開催された「東京オートサロン2024」に日産が出展したカスタムカー「X-TRAIL CRAWLER CONCEPT(エクストレイル クローラー コンセプト)」は、都会的で洗練された大人のSUVというイメージの現行「エクストレイル」が一変、荒々しくタフなオフローダーへと大改造されていました。
 
 このコンセプトカーにはいったいどんな狙いがあるのか、日産の担当者に話を聞きました。

ワイルドな「エクストレイル」が帰ってきた!
ワイルドな「エクストレイル」が帰ってきた!

 現行型である4代目(T33型)エクストレイルが国内で発売となったのは、2022年7月25日のこと。

 日産独自のハイブリッドシステム「e-POWER」の爽快な走りや、4WD統括制御「e-4ORCE」によるコーナリング性能と悪路走破性の高さが人気のクロスオーバーSUVです。

 日本市場ではe-POWERのみですが、中国や北米市場などではガソリンターボエンジンモデルなども存在しており、グローバルでも人気があります。

 今回東京オートサロン2024に出展されたエクストレイル クローラー コンセプトは、この現行型エクストレイルをベースとするコンセプトカーです。

 日産自動車 グローバルアフターセールス商品開発アクセサリー企画部の森 武寛氏に話を伺ったところ、今回の出展にあたっては、「エクストレイルの本質とは何か」を考え直すところから検討を始めたといいます。

「初代(T30型)や2代目(T31型)時代のエクストレイルは、いまよりもオフロードを訴求していました。

 3代目(T32型)以降、世間の流行に乗ってアーバンSUVに方向性を変えていったことで、販売台数は増えていきましたが、かつてのお客様から『乗り換えるクルマがないよ』といわれることが多くなりました。

 オフロード走行の性能は、新型T33のほうがむしろ(荒々しいイメージの歴代よりも)大幅に向上して進化を遂げているのですが、かつてのエクストレイルが持っていたタフなイメージが薄れてしまったことで、嘆かれるオーナーさんはかなり多いようです」

 そこで今回の出展車両では、都会的イメージとは対極にあるオフロードテイストに全振りしてみよう、ということになったとのこと。

 しかも、キャンプ場や雪山程度のオフロードではなく、ゴツゴツした岩山や崖のような場面を走破する「ロッククローリング」マシンを目標とし、現行型エクストレイルをベースにどこまでつくり込めるのか、チャレンジしたといいます。

 サスペンションは前後共に、ストロークを多めに確保するために総入れ替えをしており、前は6インチ(約15cm)、後ろは4インチ(約10cm)ほどリフトアップさせています。

 現行型エクストレイルはもともとやや前下がりの姿勢であるため、岩山を登る際にノーズ下をすらないよう、フロントサスを多めに持ち上げて、地面と水平になるような姿勢にしているのがポイントだとか。

 フロア下を守るため、車両の前後とサイドにアンダーガードを装着したほか、クローリング用の超大径タイヤを4輪に装着し、そのタイヤを覆うような大型オーバーフェンダーを装着。

 さらには、跳ね石によるボディへのダメージを防ぐため、フロントバンパーやフェンダー、車体下側にはチッピング塗装がされています。

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