ベース車のイメージを見事に払しょくしたアメリカンテイストがカッコいい

　2024年1月12日から14日まで開催された「東京オートサロン2024」では、スポーツカーや高級ミニバンなど様々なベース車両をもとにしたカスタムカーが勢ぞろいしましたが、意外なところではトヨタの商用バン「タウンエースバン」も数多く見られます。
　
　なかでも、アウトクラスが製作した「MOUNTAINACE OVERLAND STYLE」は、大きめのリフトアップとオーバーランドスタイルという新しいカスタムを提案し、来場者の目をひいていました。

　アウトドアを楽しむとき、思いのほか荷物を多く積む機会があることに気づきます。

　そのため、積載力の多さはアウトドアのお供となるクルマには重要な要素ともいえます。

　また、キャンピングカーや車内でくつろげるような空間を作りたい時も、車体断面が大きなクルマは、より広い車内を確保できます。

　そこで、本来荷物を積むために開発されたワンボックスの商用バンがカスタムのベースとなることが多く、トヨタ「ハイエースバン」はまさにその代表格と言えます。

　そんななか、ハイエースよりもひとまわり小さなワンボックスバン「タウンエースバン」をカスタムするメーカーも増えており、東京オートサロン2024でも何台か出展されていました。

　スズキ車の“アゲ系カスタム”を得意とするアウトクラス（徳島県）も、そんなタウンエースに着目。

　同社らしくリフト量多めの車高アップを行い、さらにオーバーランドスタイルで決めた、その名もMOUNTAINACE OVERLAND STYLEを製作・展示しました。

　車中泊で長距離を旅するオーバーランドスタイルらしく、ルーフにはGIWORKSのルーフテントを装着。

　ホイールとタイヤはクラシカルなデザインの「クリムソン クロスカントリー」と、いかにも悪路に強そうなマキシスのタイヤ「バックショット」を組み合わせ、タウンエース4WDの高い走破性能を表現しています。

　さらに注目するポイントは、ベース車から大きく変更されたフロントで、まるでアメリカフォードの商用バン「エコノライン」のような雰囲気に。

　観音開きに見えるような工夫がされたリアのハッチドアや、テールライトを小ぶりに見せる加工が行われており、ボディサイズは大きく異なっていても、どことなくアメリカ車のバンらしい、というイメージを作り出しています。

　マットな水色のボディカラーは、隣に展示されていたもう一台のオーバーランドスタイルカスタムカー「AGEBOX OVERLAND STYLE」（ベースはトヨタ「プロボックスバン」）と同じく、ラプターライナーで施されたもの。

　傷に強いピッチング塗装なら、たしかに悪路を進む時も気にしないで走っていけそうです。

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　次第に増えているタウンエースのカスタム。アメリカ車風外観＋リフトアップ＋オーバーランドスタイルという提案は、今後のタウンエースカスタムに新風を巻き起こすかもしれません。