ヤマト運輸が運転手に「週休3日制」導入検討 「働き方改革」の流れに沿う
人材不足が深刻といわれる物流業界ですが、大手のヤマト運輸が正社員の運転手に「週休3日制」の導入を検討しており、佐川急便では導入済みであることがわかりました。業界全体の流れとなるでしょうか。
「働き方改革」の流れに沿ったもの
ヤマト運輸が、運転手を含む正社員を対象に週休3日制の導入を検討していることが2017年6月6日(火)、乗りものニュース編集部の取材でわかりました。具体的には、何も決まっていないとのことですが、担当者は「業界というよりは、国全体の『働き方改革』の流れに沿ったものです」と話しています。
深刻な人材不足とされる物流業界全体の流れとなるのでしょうか。
佐川急便も6日、正社員のトラック運転手に週休3日制を導入したことを明らかにしました。正社員の多様な働き方を認めることで人材を確保し、将来的に起こりうる労働力不足に備える狙いがあるそうです。
同社によると、週休3日制で働く運転手の募集を始めたのは東京都と山梨県の両営業所。業務内容は、法人を中心とした宅配便の集配や集金などで、1日8時間の法定労働時間が適用されない「変形労働時間制」を活用し、1日あたりの平均労働時間は10時間。週休2日制と同様のシフト制で、勤務日は本人の希望を考慮します。
週休3日制の月給は東京勤務の正社員で18万~26万円とし、週休2日制とほぼ同じですが、週休3日制は残業が少ないため、実際の手取りは週休2日制よりも少なくなる見込みです。ボーナスや昇給は成果に応じて決定し、休日には兼業が認められます。
東京と山梨で募集を始めたのは、他地域よりも比較的、労働力供給が少ないエリアであるため。2017年3月から試験的に採用をスタートしており、今後は、他地域や既存運転手に適用を広げることを検討するそうです。なお、佐川急便には現在、正社員と契約社員を合わせて合計約3万人の運転手がいます。
同社担当者は「さまざまな働き方の人が垣根なく入ってこられる仕組みを作らなければ、今後起こりうる労働力不足に対応できません。これまでにも、短時間勤務の人でシフト制を組むなどの取り組みを行っており、今回もその一環です」と話しています。
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提供:乗りものニュース