レクサスが次期「高級セダン」公開! めちゃシンプルなのに挑戦的!? 2026年市販化の新型「LF-ZC」が目指す世界とは
次世代レクサスの象徴「スピンドルボディ」はこう進化する
●レクサスのフロントフェイスですが、近年変化して来ており、その流れがこのLF-ZCでも感じます。
そのあたりはどう考えてこのフロントフェイスになったのでしょう。
■須賀氏:スピンドルボディといってRZから始めたフロントデザインをさらに進化させています。
BEVになると顔が均質化していってしまいますので、レクサスのスピンドルという記号性を持たせながら、ヘッドランプや空気の流れを意識しました。
また前方のエンジンがないので、ボンネット部分の大きな空間も必要なくなります。
こうしたBEVだからこそできる低いボンネットを採用しながら、フェンダーをぐっと張り出させるという立体感を出して、これまでのレクサスとは一味違う印象にしています。
ただし、使っているグラフィック、アイコンはそのまま使っているのです。
●木村さんはいかがですか。
■木村氏:はい、RZからピュアEVとしてスピンドルグリルからスピンドルボディに変化してきました。
私はRZのデザインも担当しているんです。このRZでスピンドルボディというものをレクサスとして初めて世に出したんですが、LF-ZCは次世代のBEVですから、スピンドルボディもさらに進化させています。
そこで大きくトライしたのがスピンドルのくびれの形状を、ボディサイドにも流れとして出ていくように表現したことです。
ですからスピンドルボディというものが顔だけではなく、ボディサイドにも、そしてリア、そして背面にもあるんです。
リアのバンパーのところもフロントと同じような形状になっていまして、フロントから見てもサイドから見てもリアから見てもこのレクサスの電動化の基本シグネチャーであるこのスピンドルボディを感じていただけるでしょう。
そのような基本的な骨格を作って、そこにプロポーションの流麗な機能と美しさをコンビネーションさせることで、レクサスの電動化の象徴となるモデルになるのではないかという期待を込めてデザインをしました。
●最後にこだわりを教えてください。
■木村氏:我々も次世代のBEVを作っていくにあたって、電池を薄くしてモーターを小さくしてエアコンのシステムを小さくして、そのようにやることで、ショーモデルでは4750mmという全長ですが、室内はものすごく伸びやかで広い空間を作っています。
こういった走りを予感させる非常にスタイリッシュで美しいフォルムでありながら、中に入っていただくとお客様にとって非常にくつろげる広い空間が作れる。
そういったところも二律創生の部分だと思っているんです。そういったところを全域的にこだわって作っていますので、レクサスが次世代のBEVでもしっかりと勝負できるようにしていきたいと思っています。
※ ※ ※
2026年にこのままのデザインでLF-ZCが登場するとは思いませんが、モチーフは随所にちりばめられるでしょう。
特にスピンドルボディの進化したものは、実際の市販モデルでも見ることができるはずです。
そして最も重要なバッテリーの低ハイト化によって車高を低くできることが、コンセプトモデルでは見事に表現されていました。
空力を考えながら、いかに美しく見せるか……。
こうした「二律背反」を、レクサスなりに表現したサルーンが実際にどのように登場するか、今から楽しみに待ちたいところです。
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