極上の初代「セルシオ」B仕様と最新レクサスを乗り比べ!「KINTO」が取り組む新たな試みとは?
レクサスの大きな挑戦
そんな初代「セルシオ」を提供した山本シンヤ氏と、レクサスインターナショナル チーフエンジニア武藤康史氏、レクサス開発部アシスタントチーフエンジニア笠井陽一郎氏、KINTO総合企画部 部長布川康之氏によるトークショーが開催され、「セルシオからレクサスへ受け継がれているものは何か?」について語られました。
山本シンヤ氏は「レクサスはおいしいご飯とみそ汁」と言い、その理由として「これは毎日食べても飽きない普遍的なもの。いろいろなものを食べても最後はご飯とみそ汁に戻りたどり着く。そういう普遍的で最後に行き着くのがレクサスなのではないか」と語ります。
レクサスインターナショナル チーフエンジニアの武藤康史氏は「Luxuryへの挑戦」と言います。「初代セルシオは世界のラグジュアリーブランドへ戦いを挑むため開発された車です。その時自分はまだ入社前でしたが、当時開発に関わった社員に、入社後に話を聞くと、それは『大きな挑戦だった』と言います。もちろん今でもそれは引き継がれていて、今も挑戦を続けている。そんな思いです」と語りました。
さらに今のレクサスに受け継がれている「こだわり」は何かという話題では、「静粛性や乗り心地、運転している時の気持ちよさなどを一貫して継承している」と武藤氏は言い、それは「電気自動車(BEV)として初のレクサスブランドで登場するRZ450eにも受け継がれている」とRZ450e担当の笠井氏は話しました。
続けて笠井氏は「通常の車であればエンジンの音や振動を極力感じないようにしていても、どうしても音や振動は感じられる。『RZ450e』はエンジンがないことにより、より他の音や振動が気になるようになる。そこをいかに抑えるのかなどを研究し、この車両に入れ込んであります」と語ります。
レクサスの乗り味、どう引き継いでいる?
また、山本氏は「どのレクサスに乗っても、『あ、レクサスだな』と感じる部分があるが、この味付けはどのようにしているのか」とレクサスの車両に共通するものは何かを武藤氏に投げかけてみます。
するとチーフエンジニアの武藤氏は「味付けの勉強会みたいなものを不定期で開催しています。多くの開発者が集まり意見交換を行う。その中でレクサスと言えばこういう感じではないかというのが、自然と見えてくるようになる」と開発の一端を語ってくれました。
最後に「Vintage Club」担当の布川氏は「Vintage Clubで『セルシオ』のレンタルを開始しましたので、ぜひとも一度乗っていただいて、30年前のセルシオを感じてもらい、そして現代のレクサス『LS』と乗り比べていただけると、30年経過して受け継がれているものが感じられると思います」と締めくくりました。
山本氏も「古い車に乗って、新しい車に乗るとそれぞれの良さが分かる。そこに受け継がれているものは何かも分かると思う。旧車を購入するというのは勇気もいるし躊躇(ちゅうちょ)してしまう部分もあると思います。一度体験して自分はその車と付き合えるのか、などの確認にも良いと思う」と今回車両提供した思いを語り、トークショーは終了しました。
特別試乗会で3車種を乗り比べ
イベントでは、事前に応募され選ばれた人たちによる、初代「セルシオ」B仕様、レクサス「LS500h」、レクサス「RZ450e」の乗り比べ体験会が開催され、それぞれの車両で首都高を含むコースで乗り比べを行いました。
参加者の一人は「30年の時代を感じます。現代の車の方が乗りやすいし、最新の技術が詰まっているというのが分かります。『LS500h』はフラッグシップの車だなというのを感じました。一方の『セルシオ』は、当時はすごかったのでしょうし、仕上がりもすてきではありますが、やはりステアリングは重く感じましたし、今の車とは違う動作なのか違和感もありました」と指摘しつつ、「しかし30年たった今でもエンジンの静粛性はすごいと思いますし、アクセルを踏み込んだ時もエンジンが静かでした。『セルシオ』も『LS』もその当時の最新の技術を盛り込んでいるのは、やはり最高峰の車だからなのでしょう。そういう技術力やラグジュアリーな雰囲気が継承されていることを今日は体験できました」と感想を述べました。
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