警察車両の「パトカー」値段はいくら? 「ベース車種」は誰が決めてるの? 気になる疑問に“元警察官”が答えます!
街中や取り締り現場で見かける「パトカー」ですが、その「ベース車」は、誰がどのように決めているのでしょうか。
「パトカー」の価格はいくら? どんな車種でもいいの?
街中や取り締り現場で見かける「パトカー」は、そのベースにトヨタ「クラウン」やスズキ「ソリオ」などを使用している車両を多く見かける一方で、日産の電動軽自動車「サクラ」のような珍しいクルマをベースにしたパトカーも存在します。
こうした「パトカーのベース車」は、一体誰がどのように決めているのでしょうか。
これについて元警察官に聞いたところ、以下のような回答がありました。
「警察車両は基本的に『入札』によって決められています。具体的には、警察が入札公告を出した後に業者が入札を行い、納入車両が決定されるという流れです。
実は警察が購入したものは官報にしっかりと記載されており、パトカーのような車両に関しても使用用途のほか、どんな車両がいくらで納入されたのか、どこが落札したのかなどを詳しく確認することが出来ます」(元警察官)
実際に官報を検索してみると、たしかに「政府調達公告版」として、「小型警ら車524台」「私服用セダン型無線車」など、どんなクルマを警察が調達したのかの情報が公開されています。
そして気になる金額については、一例として「小型警ら車524台」は11億1141万3930円で落札(最低価格)となっています。
つまり1台当たりだと約212万円。落札者は「スズキ」なので、この車両は「ソリオ」でしょうか。
しかもこの金額はパトカーにするための改造費込みの価格ですから、それを考慮するとかなり割安な金額になっている事が分かります。
さらに、このような入札による車両調達以外にも、「寄贈」という形で一般企業や自動車メーカーからパトカー用の車両が贈られることがあるそうです。
代表的な例としては、2023年7月6日にお披露目された、埼玉県警が使用する日産「サクラ」のパトカー仕様車です。
同車は正規ディーラーの埼玉日産を展開するサイニチホールディングスから寄贈された車両で、サクラのパトカー仕様は日本全国でも初でした。
その他にも、栃木県警が2018年6月から使用している日産の「GT-Rパトカー(R35型)」は、県民から寄贈された車両。同じく栃木県警のレクサス「LC500」のパトカーも、県民からの寄贈車両です。
ちなみに「GT-R」と「LC500」は、どちらも同じ人物から寄贈されたものだといいます。
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このように官報を調べてみると、パトカーのベース車が決定する経緯や車両価格が詳しく掲載されているのです。
また官報には、車両以外にも様々な調達物の情報も掲載されていますので、気になる人は調べてみると話のネタとしても面白いかもしれませんね。
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