車内には常に「5着の服」準備!? トヨタ 新型「ヴェルファイア“超極上4人乗り”仕様」誕生させたのは「めちゃ忙しい」経営者の声だった
前後席のパーティションは「あえて設けなかった」
このように、新型ヴェルファイア スペーシャスラウンジが他モデルと異なる点はいくつかありますが、なかでも大きな特徴として挙げられるのが、荷室に専用のハンガーバーを装備している点です。
トヨタ車体の開発者によると、新型アルファード/ヴェルファイア開発にあたりショーファー需要のニーズを調査した際、ユーザーから教えてもらったことがヒントになったといいます。
「忙しく過ごす経営者の方々は、みなさん移動用のクルマの室内に5、6着の服を常備しています。
その内訳は、スーツに加えコートやビジネスカジュアルのジャケット、冠婚葬祭の礼服、そして工場などでの作業着が常に積まれていました」
国内のみならず、経済成長が著しい中国でも同様な事例が多く見られるといい、なかでも会社を起業したばかりの経営者は、国内外共に特に忙しく過ごしているようだとトヨタ車体の開発者は話します。
「ユーザーのイメージは、平日はショーファーカーとして、そして週末などはオーナー自らハンドルを握り、仲間とワイワイでかけたりする使い方を想定しています」
ショーファー需要という意味では、レクサス 新型LMも同様の狙いで4人乗り仕様を設定していますが、新型ヴェルファイア スペーシャスラウンジでは、特にオンとオフの二面性を持たせた点が違うといいます。
新型LMでは、前席と後席の間にパーティションを設け、後席をいわば密閉した個室状態にできるのが特徴です。
しかし新型ヴェルファイア スペーシャスラウンジには、意図的にパーティションを備えてないのだと話します。
「後席でビジネスの会話をしたり、リモートで打ち合わせなどをする際には、遮音性能を持たせたカーテンをひくことで、後席のプライバシーが確保できます。
またこれは、停車中に長期の待ち時間を過ごしたり、旅先で仮眠する際にも活用できます。
一方で、仲間と連れ立ってゴルフなどに行く際にはパーティションは無いほうが前後席で一体感も得られ、むしろ都合が良いのです」
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非常に完成度が高く、今すぐにでも発売できそうなヴェルファイア スペーシャスラウンジは、市販化を目標としているものの、まだコンセプトモデルの位置付けだといいます。
JMS2023来場者からの声も集めながら、改善を重ねていくと前出の開発者は話しており、そう遠くない時期に正式ラインナップに加わる日もやってくるとみられます。
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