迫力スゴっ! 公道に「戦車」が走ってる!? 日常的に“パンツァー”と出会える「戦車道」が九州にあった!
キャタピラを備えた戦車が公道で走行することは、平時の日本では通常ありません。ところが例外として、戦車が舗装した道路を疾走する姿を見ることができる場所があります。実際に見に行ってみました。
「うわっ…!」ホントに巨大な戦車が目の前を通過した!
「戦車道」と聞いて、ぱっと某アニメを思いつく人も多いかもしれません。“華道”や“茶道”のように、女子がたしなむ“戦車道”があるという謎設定で人気のアニメです。
しかしその戦車道ではなくて、実際に戦車(パンツァー)が走る道、目の前を巨大な戦車が走り抜けていくのを見ることができる貴重な場所がありました。
戦車といえば、でっかい砲塔を備えた鉄の塊で、大きな音と、履帯(いわゆるキャタピラ)がキュラキュラ音を立てて、土の上を走り回っているイメージがあり、一般道の上を走り抜けていくイメージは無いと思います。
そんな戦車が実際の道路を走る場所といえば、北海道千歳市にある、東千歳駐屯地から北海道第演習場へ移動する「C経路」と呼ばれる道路が、戦車ファンの間では知られています。
千歳市のウェブサイトには「C経路通行予定のお知らせ」として、通行日や通行時間、通行方向、通行部隊、移動車両何両と細かく公表されており、実際に多くの戦車ファンが見に行くようです。
このように北海道での戦車の移動は比較的有名ですが、九州の大分県玖珠町(くすまち)にも、戦車が一般公道を走る有名な場所があります。
こちらはC経路というような名前ではなく、ずばり“戦車道”と呼ばれています。
千歳市と同様に、玖珠町のウェブサイトには「戦車道における戦車等通行予定について」と、走行の日程も公表されています。
しかし玖珠町の情報は通行時や、戦車などの進行方向である上山・下山がどちらなのか、両数が何両かといった項目自体は千歳市と似ているものの、その記載は「出発時間は午前9時から午後5時まで」と、非常に長くアバウトな時間です。
両数も何両とは書かれていますが、どのような車両が通過するかは書かれていません。
役場では「質問されても役場は移動時間に関しては把握していません」と書かれているので、実際に行ってみないといつ走行するかは分かりません。
ということで、実際に見に行って見ました。
玖珠町には陸上自衛隊玖珠駐屯地があり、ここには「西部方面戦車隊」、「西部方面特科連隊第二大隊」、「西部方面対舟艇対戦車隊」の看板が掲げられており、西部の守りを担う戦車隊が駐屯しているのが分かります。
この玖珠駐屯地から、西日本・九州で最大とも言われる、日出生台演習場へ移動するために公道を走行します。
移動の出発時間は午前9時から午後5時となっています。ですので、8時半に戦車を見学するのに最適なポイントとして有名な、「道の駅童話の里くす」で待機してみます。
戦車が通過する前に、道には散水車によって水が撒かれます。これは道が傷まないようにするためと、ほこりが舞い散らないようにするためです。
自衛隊のトラックが何台も通過すると、いよいよ戦車が来るのかとドキドキします。
ジープ型の車両が来て、「戦車誘導中 この後12両」と書かれたものを車両に掲示しています。つまり12両の戦車が来ることが分かります。
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