なぜ「2018年式ランクル」が800万円? ちょうど「5年落ち」なのに新車超え価格も… 異常な「高騰」の背景とは
5年落ち「2018年式」が支持される特殊な理由とは
このように根強く人気を集めるランクル200系ですが、そのなかでも特に2018年式が高騰している理由があるといいます。
前出の中古車買い取り専門店スタッフは、次のように説明します。
「2018年式が人気なのは、パキスタンの輸入規制が大きく関係しています。
世界各国では、中古車を自国に輸入する際に、それぞれの国の事情に即した規制をかけています。
パキスタンの場合『輸入できるのは製造年から5年落ちの中古車まで』という規制があり、5年落ちを過ぎた中古車は、パキスタンへ輸出できないのです。
輸出可能なのは5年落ちまでなので、4年落ちでも3年落ちでも良いわけなのですが、規制限界年式に近いほど関税額が軽減されるため、今年2023年の場合には、5年落ちとなる2018年式の需要が高く、高騰しているのです」
実際の事例を紹介すると、2023年に入って、5年落ちとなる2018年式・走行距離2万キロのランクル200系は、業者向けのオートオークションで、800万円を超えて落札された事例が見られるようです。
これは業者間取引きでの価格であり、一般の中古車買い取り店での買取価格ではないことを念のためお知らせしておきますが、新車当時のランクル200最上級グレード「ZX」の車両価格は税抜でおよそ632万円ですので、単純計算で170万円近くの利益を得ることになります。
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前出の中古車買い取り専門店スタッフによると、パキスタンは、自国通貨の海外流出を防ぐなどの理由で、つい先日まで、全てのクルマの輸入禁止措置を行っていました。
その都度ランクル200の中古車相場は下落していたそうで、必ずしも上記のような事例となるとは限らないようです。
とはいえ、このようにも話しています。
「パキスタン以外の国からも非常に人気が高く『ランクルは5年間乗っても損をしにくいクルマ』であることは確かです。
そしてもちろん、現行型で長い納期待ちを伴っているランクル300や、今後登場する予定の新型『ランドクルーザー250(ランクル250)』も同様に、価値が落ちにくいクルマになっていくでしょう」
ランクル300や新型ランクル250を新車購入した人やこれから購入する予定の人はぜひ、5年落ちでの買取価格に注目してみてください。
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