スズキ新型「スイフト」世界初公開へ! 7年ぶり全面刷新は“2023年末”に実施か!? スポーティな「スイフトスポーツ」はどうなる?

2023年10月3日、スズキが、10月下旬に開催される「ジャパンモビリティショー2023」の出品概要を発表しました。その中でも特に注目なのは、世界初出品の「スイフト・コンセプト」です。将来の“新型”「スイフト」を示唆するモデルと思われますが、実際市販される際にはどのようなクルマとなるのでしょう。また、今回はお目見えしなかったスポーティ仕様「スイフトスポーツ」の続投はあるでしょうか。

スズキ“新型”「スイフト」誕生間近!?

 スズキが、10月下旬に開催される「ジャパンモビリティショー2023」の出品概要を発表しました。「ジャパンモビリティショー」とは、これまでの「東京モーターショー」が名称を変えて実施される、日本の自動車業界の最大のイベントです。
 
 その中でも特に注目なのは、世界初出品となる「スイフト・コンセプト」です。「スイフト」は、日本だけでなく世界でも大人気のコンパクト・ハッチバック・モデル。スズキの世界戦略の一端をになう最重要モデルです。

スズキ新型「スイフト」登場間近か!? 公開された新型「スイフトコンセプト」
スズキ新型「スイフト」登場間近か!? 公開された新型「スイフトコンセプト」

 今回の出品車は「コンセプト」とありますが、公開写真を見れば、誰がどう見ても、ほぼ量産車そのものという仕上がり。

 これまでスズキは、新型モデルを「東京モーターショーで発表。その年の暮れ(だいたい12月24日)に発売し、年明けの初売りの目玉とする」ということを何度も行ってきました。2019年発売の「ハスラー」をはじめ、2017年の「クロスビー」、2015年の「アルトワークス」という具合です。

 そういう意味で、今年のスイフト・コンセプトは、年末に新しい「スイフト」が発売されることを示唆しています。

 では、新しいスイフトは、どのようなクルマになるのでしょうか。10月3日に公開されたのは、外装写真が2点、内装写真が1点と、わずかなリリースの説明のみ。非常に限定的な内容です。

 写真を見ると、クルマを一周するかのように、ボディのプレスラインが通っているのが印象的です。そのフォルムや雰囲気からは、従来のスイフトを思い出すことができ、従来モデルの後継車であることが、誰もが理解できるでしょう。

 このコンセプトモデルを説明するスズキからのリリースには、「これまでの“デザイン”と“走り”だけでなく、“クルマと日常を愉しめる”という新しい価値を提案する」とあります。

 デザインと走りの良さにプラスして、何か新しい価値が用意されているというのです。一体、何が新しい価値になるのでしょうか。

 充実した先進安全技術なのか、それともコネクテッド技術を使ったエンターテイメント性なのか。さらには、ゴージャスさ……。どんな新価値があるのかは、現状では予想さえつきません。ジャパンモビリティショー2023の会場で確認したい部分です。

 では、具体的なクルマを形作るプラットフォームとパワートレインは、どのようになっているのでしょうか。リリースには、「高効率エンジンの搭載などにより、走行性能と燃費性能の向上を両立」とあるだけで、プラットフォームに何を使うかの説明はありません。

 具体的には、新しいスイフトには、どんなプラットフォーム、パワートレイン、そしてハイブリッドシステムが使われるのかが未知数というわけです。

 ちなみに現行型スイフトには、HEARTECT(ハーテクト)と呼ばれる2010年代中盤から使用する新世代プラットフォームが使われています。そしてエンジンは1気筒あたり2つのインジェクションを備えるデュアルインジェクションシステムの1.2リッター・エンジン。ハイブリッドシステムは、オルタネーターを回生エネルギーとエンジンアシストに使うマイルドハイブリッドのISG方式と、マニュアルミッションの中にモーターを組み込んだAGSという2つのシステムが存在します。

 新しいスイフトは、こうした従来のメカニズムを継承して使用するのか、あるいは、まったく新しいものを用意するかもしれません。その内容によって、新型モデルの性能は大きく変化することになります。

 最高なのは、すべてを一新すること。ただし、新しいメカニズムは、開発にお金もかかりますし、下手をすると生産設備の投資も必要となります。それで車両価格がアップしてしまい、お客が離れてしまっては、意味がありません。

 しかも、現在はEVシフトの端境期で、エンジン車の先行きも不透明です。そうとなれば、今ある技術を磨き上げてコストを抑えるという形になる可能性が高いのではないでしょうか。

 どちらにせよ、「走行性能と燃費性能の向上を両立」というのですから、現行モデルの最高出力67kW(91PS)、燃費性能21.8km/l(WLTCモード)は越えてくるはず。ハイブリッド関係は、必ずブラッシュアップしてくることが確実なのではないでしょうか。

 そうした新型モデルの登場に次いで気になるのが「スイフトスポーツ」の存在です。

 スイフトスポーツは、ベーシックなコンパクトカーであるスイフトに対して、よりパワフルで小気味よい走りを売りにするスポーツカー。ベースとなるスイフトとは異なる、よりパワフルなエンジンを搭載し、ボディもワイドな特別製が用意されます。

 足回りからインテリアまで凝りに凝っており、本格的なスポーツカーと呼べるような内容です。これまで、ベースモデルの発売から、1年後くらいに追加されてきました。コストパフォーマンスに優れたスポーツカーとして人気を集めたモデルです。

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