スズキ新型「スイフト」世界初公開へ! 7年ぶり全面刷新は“2023年末”に実施か!? スポーティな「スイフトスポーツ」はどうなる?
“新型”「スイフトスポーツ」の可能性はある?意外と厳しい現実とは
しかし時流を考えると、新しいスイフトに、新型スイフトスポーツが追加されるかは微妙です。もっとも、スズキのファンは、当然のように「新しいスイフトスポーツがほしい」と思っていますし、スズキの開発陣に同様に考えていることでしょう。

過去のスイフトスポーツを見て触った実感として、スズキの開発陣には、スポーツカーにかける熱い思いがあると感じられました。儲け度外視の熱が、スイフトスポーツにはあったのです。
とはいえ、現在の自動車業界、ひいては世界の情勢は、「カーボンニュートラル」に大きく傾いています。スズキが2023年初頭に発表した「2030年度に向けた成長戦略」でも、しっかりと「カーボンニュートラルの達成」が謳われていました。
2030年度には、日本市場で販売されるクルマの8割がハイブリッド車(HEV)で、電気自動車(BEV)が20%という目標もありました。つまり、エンジンのみというスポーツカーは、目標に邪魔な存在となってしまいます。
そういう意味で、もしも新型スイフトスポーツがリリースされるなら、最低でもマイルドハイブリッド化は避けられないのでしょう。それとも、スポーツ・マインドを前面に押し出して、あえて純エンジン車を守り続けるのか。そこが注目ポイントになります。
どちらにせよ、次世代のスイフトスポーツは、「そもそもカーボンニュートラルの時代に、スポーツカーをリリースするのか?」というハードルをクリアする必要があります。
もしも、来年に無事に新型スイフトスポーツが登場したのであれば、それは時代の流れという大きなハードルを乗り越える熱量がスズキの開発陣や経営陣にあったということ。
スイフトスポーツが存続できるかどうかは、スズキのスポーツ・マインドの存在を証明する試金石となるでしょう。
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

















































