“グリーン”の新型「ジムニー5ドア」初公開! 待望の「スズキSUV」販売地域拡大に期待? 日本導入は現実的なのか

8月下旬、スズキの南アフリカ法人は、新型「ジムニー5ドア」を同市場で初お披露目し、今年中に発売すると発表しました。インド以外で具体的な導入計画が発表されたのは初めてとなりましたが、これには日本導入への期待も高まってしまうというもの。しかしこれは現実的なのでしょうか。考察します。

緑の新型「ジムニー5ドア」初お披露目!…で日本導入の可能性は?

 8月下旬、南アフリカのスズキの現地法人がイベントで「ジムニー」の5ドア仕様を同市場で初お披露目し、今年中に発売するとアナウンス。

 2023年1月にインドで5ドア仕様が発売されたのに続き、他エリアでもジムニー5ドアが発売されることになり、これが大いに話題となりました。「もしかすると、日本でも売るのかも」という期待が生まれたわけです。

南アで発表された 新色のスズキ新型「ジムニー5ドア」
南アで発表された 新色のスズキ新型「ジムニー5ドア」

 ジムニーはラダーフレームを備えた4WD車で、悪路走破性に優れた、いわゆるオフローダーと呼ばれるクルマです。軽自動車規格をベースにしているため、非常にコンパクトで軽量。それゆえ非常に優れた悪路走破性を備えています。

 そのため日本だけでなく、世界市場でも大人気となっています。また、日本にも販売されていますが、1.5リッターのエンジンを搭載した兄貴分の「ジムニーシエラ」という存在もあります。海外では、この兄貴分であるシエラがジムニーの名称で販売されています。

 ただしジムニーは、これまでずっと3ドアを基本としていました。後席用のドアがないので、クルマは小さく軽くできます。そして、その小ささと軽さがジムニーの卓越した走破性を生み出す源泉です。

 しかし、やっぱり後席用のドアがないのは不便。そのため、以前から「5ドア仕様」を望む声があったのも事実。そんな市場の声に対応すべく、生まれたのが、インドでの5ドア仕様(以下、ジムニー5ドア)と言っていいでしょう。

 では、インドで発売されたジムニー5ドアの内容はどのようなものでしょうか?

 スズキが発表したデータでは、ボディサイズは全長3985mm×全幅1645mm×全高1720mmで、ホイールベースが2590mm。搭載するのは1.5リッターのガソリンエンジンで、トランスミッションは5速MTと4速ATです。

 日本で発売されている1.5リッターエンジンのジムニーシエラが、全長3550mm×全幅1645mm×全高1730mm、ホイールベース2250mmですから、インドのジムニー5ドアは、日本のジムニーシエラよりも、全長で435mm、ホイールベースで340mmほど長くなっています。幅と高さは、ほぼ変わりありません。

 もしも、このジムニー5ドアが日本で発売されるとすると、5ナンバーの登録車となります。軽自動車の規格は最大で全長3.4mなので、ジムニー5ドアは寸法がオーバーしているため、軽自動車としての販売はできません。つまり、日本で販売するのであれば、現行のジムニーシエラの1バリエーションとなることでしょう。

 ということは、ジムニー5ドアの日本導入は、まったく存在していない車種の導入ではなく、すでにあるモデルのバリエーションとしての追加導入となります。

 また、スズキは過去に海外向けのモデルを日本に導入してきた経験がいくつかあります。2016年発売の「バレーノ」や、2008年発売の「スプラッシュ」などです。しかし、これらの車種は、期待されるほどの数が売れず、結局のところ日本での販売が終了してしまいました。つまり、海外向けモデルの日本導入は、やったことあるけれど、あまりうまくいったことがないというわけです。

 となれば、ジムニー5ドアの日本導入は、よっぽど「売れる!」という確信がなければ難しいのではないでしょうか。

 そこでポイントとなるのが現行ジムニーシエラの販売状況です。

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6件のコメント

  1.  ジムニーはホーシングが弱くて曲がったり折れたりするから、改造でもしない限りオフロードには向かないんだよな。
     デフロックはないし、デフ玉は真ん中でどちらかに寄せていないから、ギャップを超えるのもやりにくいし。
     そもそもエンジンにはパワーがなさすぎるし。
     車重が軽いのはオフロードでは良いことではあるのだけれど、雪の時には滑りまくるのであてにならないし。
     安いから壊してもあきらめがつくということで、段差を乗り越えるときにバンパーをぶつけて上るとかはやりやすいけど、最近のバンパーは岩を削るような金属でもないし、金属バンパーでないからバンパーにはハイリフトジャッキも使えないし。。
     安い割にはオフロードに行けるというので、お金のない人が大型四駆に張り合うために乗っている感じが強いような気がする。日本は韓国より労働生産性も低くなったので、こういう安い車は日本向きの車になったなぁと感じる。お金がたくさんあってもジムニーを買う人って、現実にほとんどいないと思う。本当にお金持ちで、狭い林道に行けるからってジムニーなんか買う人、ほとんど聞いたことがないもんな。現実を受け入れるのってのはなかなか難しいんだろうが。

    • ジムニーは欧州の衝突安全性を満たせない部分があるらしく、日本仕様と欧州仕様ではラダーフレームの構造が違う。つまり、日本人には命へかけるコストが低くてよいという判断がされている。
      そういう日本仕様のジムニーに乗っている日本人は安く車が買えてとても幸せだと思う。

    • 価格帯見れば当たり前でしょ、金持ちはジムニー買わない!ってなんで誰でも分かることをドヤって書き込んでるんだろうこの人
      君他のサイトでも書いてなかった?ジムニー叩き日本下げが大好きなのかな?

  2. お金目的で外国に出稼ぎに出る人が出てくるまで日本が貧しくなると、こういうジムニーみたいな車はこれから日本で売られるようになるだろう。
    ジムニーの衝突安全性もEuroNCAPの安全性評価で最低の三ツ星だし、貧しくなった日本は命も安くなることは仕方ないんだろうなぁ。

  3. 売れてないんでなくて、スズキの生産能力がトヨタなどと比べて低くて買えない。シエラは納期1年〜1年半。

  4. つや消しのカーキーが選べるようにして欲しい。

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