時々、クルマのリアワイパーにビニール袋をぶら下げて走っているクルマを見かけることがあります。
　
　中に何が入っているか気になっている人もいるかと思いますが、たいていの場合、ペット連れの人がクルマで出かけた際に、ペットが排出したふんを持ち帰るため、ビニール袋に入れてリアワイパーにぶら下げていることが多いようです。

　なぜこのようなことをするのかというと、ペットのふんを持ち帰るとき、車内に入れておくと臭いが充満するほか、衛生的にも不安を感じるから。

　しかし、リアワイパーに袋をぶら下げるのは交通違反となることはあまり知られていないようです。

　道路交通法第55条では、積載のために設けられた場所以外の箇所に積載して車両を運転してはならないと定められており、ワイパーは荷物を載せるための装備ではないことから乗車積載方法違反に該当するのです。

　交通違反になるだけでなく、走行中にビニール袋のひもが切れて落ちてしまったら、後続車にぶつかってクルマにキズをつけてしまったり、後続車が避けようと慌ててハンドルを切って大きな事故を起こしてしまったりする可能性もあるほか、何かの拍子に袋が破れてしまうと、中身（ペットのふん）をばら撒きながら走行することになる恐れもあります。

　臭いものを車内に入れたくないという気持ちはわかりますが、ほかの人が不快に思ったり迷惑になる可能性も否定できません。このリアワイパーにぶら下げたビニール袋について、さまざまな意見が寄せられています。

「いたずらでゴミ袋をワイパーに引っかけられて、知らずに走っているのだと思っていました。自身でわざとやっているとはびっくり」「時々見かけるから、なんだろうなと思っていました。私にはわからないものが流行っているんだなぁと」「動物飼っていないのでなんだろうと思っていたんですが、なるほど…」など、ペットを飼っていない人にとって、あのビニール袋は意味不明だったようです。

　ペットを飼っていなくても袋の中身を知っているという人は「後部車両からは不快なので真剣にやめて欲しいです」「始末をしない人間やその辺に捨てていく人間よりはマシだが、さすがに車外にぶら下げて走行するのはマナー違反かと」「道交法違反の前に、それに続いて走行するのが嫌。いつも左右にユラユラ揺れてるし」「最初は何だろうと思っていましたが、ペットのふんとわかってからは車間距離をあけて走ってます」など、後ろをついて走りたくないといった声が多く寄せられました。

　一方、ペットを飼っている人の対策として、「我が家もワンコがいますが消臭バッグを使用しています」「トイレットペーパーとビニールで取って市販のにおわない袋に入れて、さらに缶の箱に密閉して持ち運んでます」など、最近は消臭機能に優れたビニール袋が市販されており、そういったもの利用してすれば車内に入れても臭いが漏れる心配はないようです。

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　強力なマグネットタイプの容器にいれて、クルマのボディに装着できる商品もありますが、いずれにしても他人に迷惑を掛けることなく適切な手段でふん持ち帰ることが、ペットの飼い主に求められるマナーだといえるでしょう。