トヨタ新型「最上級SUV」初公開へ!? 新ボディ+ハイブリッド採用か? 噂の「センチュリーSUV」に期待
トヨタは2023年8月30日、「新車発表会」を9月6日13時30分より実施することを発表。同時にこの新型車のティザー画像も公開されており、その特徴からこのクルマはかねてより噂されていた“センチュリーSUV”なのではないかと推測されます。では実際にセンチュリーSUVとなるとして、どのようなクルマとなるのでしょうか。考察します。
噂のセンチュリーSUV誕生か? どんなクルマになる?
「トヨタ自動車は、2023年9月6日13時30分より新車発表会を実施いたします」
先日、トヨタからそんなプレスリリースが出されました。そして公式ウェブサイトでも告知されています。
車名も含めて車両の概要には一切触れていませんが、添えられた写真には車両の一部が写り、白手袋をしたホテルのドアマンらしき人物が後席ドアを開ける様子がうかがえます。
車両も黒塗りで、大きなサイズを感じさせるもの。ドアマンらしき人がドアを開けるシーンからは、フォーマルな車両をイメージさせます。後席のドアを開けているということは、この車両がショーファードリブン(主人は後席に座り運転は雇われたドライバーがおこなうクルマの使い方)であることを示唆しているのかもしれません。
果たして、この車両はどんな新型車なのでしょうか。
筆者(工藤貴宏)は、ヒントが「ショーファードリブン」にあると感じています。実は、6月におこなわれた「アルファード/ヴェルファイア」の発表会でトヨタ自動車株式会社 執行役員 デザイン領域領域長のサイモン・ハンフリーズ氏がこんな話をしていました。
「究極のショーファーカーであるセンチュリー。そのセンチュリーさえも、大胆に変えようと、すでに動いているのです。年内には、トヨタのショーファーシリーズに新たなエディションが加わることをお伝えできればと思います」
この“大胆に変えようとしているセンチュリー”こそが、今回新たに発表される新型車の可能性が高いのではないでしょうか。
具体的にはどんなクルマなのでしょう?
センチュリーだとすれば一般的にはセダンですが、この車両はトランクがなく、セダンにはないDピラーが見て取れます。つまりセダンではなく、ワゴンもしくはSUVと考えてよさそうです。センチュリーのライバルとなる世界のハイブランド界におけるトレンドを考えれば、SUVと考えるのが妥当でしょう。
たとえばメルセデス・ベンツの上位ブランドである「マイバッハ」はセダンのほかにSUVをラインナップ。東京でも時々見かけます。今や「ロールスロイス」や「ベントレー」といった名だたるハイブランドがSUVを展開するのはごく自然なこと。そして欧州だけでなくアメリカでも「キャデラック」や「リンカーン」といったラグジュアリーブランドがセダンを削減する一方で「エスカレード」や「ナビゲーター」などSUVの最上位モデルを用意し、セレブリティがそれらを愛用するのも定番となりました。
そんな流れのなかで、ショーファードリブンとして日本の頂点に立つセンチュリーにSUVが加わっても、まったく不思議ではない状況となっているのです。
もしセンチュリーのSUVタイプが発売されるとしたら、プラットフォームやメカニズムはどうなるのでしょうか。
あくまで予想とはなりますが、先代「レクサスLS」用をルーツに持つセンチュリーのプラットフォームはSUVに適しているとはいえないので、そのまま車高を上げて使うとは考えにくいところ。SUVなので「ランドクルーザー」に用いられているラダーフレームを使う手もありますが、センチュリーという響きに求められる乗り心地など快適性を考えると、モノコックボディと考えるのが自然のように思えます。
パワートレインは、昨今のトヨタの上位モデルの流れを考えるとハイブリッドとなるのは間違いないでしょう。政治家や企業の重役などをユーザーとして想定した場合、地球環境にやさしいイメージとなるハイブリッドは必須と考えるのが妥当です。
もし、近日登場するこのモデルがSUVタイプのセンチュリーであれば、ライバルはベントレー「ベンテイガ」やロールスロイス「カリナン」、そしてメルセデス・マイバッハ「GLS」となるでしょう。果たしてどんなモデルが登場するのか、非常に楽しみで仕方ありません。
そのお披露目の模様は、2023年9月6日13時30分からトヨタ公式のYouTubeチャンネルでも配信されます。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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