カッコいい? それとも「変わってる」!? 20年経っても「斬新」すぎる3代目! 6速MTもあった日産 P12型「プリメーラ」とは何者だったのか

2001年に登場した日産の3代目「プリメーラ」は、モーターショーのコンセプトカーを思わせる斬新なデザインで世間を驚かせ、20年以上が経過した今も新鮮な印象を与えています。どのようなクルマだったのでしょうか。

斬新すぎるスタイリングは欧州日産のデザイン部門が担当

 1990年に初代モデルが登場し、その日本車離れした欧州車並みのハンドリングやパッケージングで、多くのクルマ好きを虜にした日産プリメーラ。
 
 1995年に登場した2代目モデルは初代のコンセプトを踏襲しましたが、2001年に登場した3代目(通称「P12型」)は、コンセプトカーを思わせるほど個性的で斬新な意匠を持つモデルに一変しました。

20年以上前なのに「古くない!」 今なお「斬新」な日産「プリメーラ 20V/W20V」
20年以上前なのに「古くない!」 今なお「斬新」な日産「プリメーラ 20V/W20V」

 2001年1月に登場したP12型 3代目プリメーラは、先代と同じく4ドアセダンと5ドアステーションワゴンの2種類のボディタイプで登場しました(欧州向けには5ドアハッチバック仕様も存在))。

 しかしボディサイズは、全幅を1760ミリとした3ナンバーサイズに拡大し、先代までの5ナンバーサイズから決別。

 エクステリアのデザインは、セダンモデルにフード、キャビン、トランクを流麗なひとつの線で結んだ「モノフォルムシルエット」を採用するとともに、ステーションワゴンモデルもバックドアを傾斜させ、荷室の広さよりもデザイン性を重視したものとなりました。

 その斬新なデザインはインテリアにも表れており、ダッシュボード中央上部にスポーティなアナログ3連メーターを配置し、その下に7インチワイド液晶モニター(ナビゲーション非装着車は蛍光表示管ディスプレイ)や、ドライバーの手の届きやすい位置にレイアウトされた集中コントロールスイッチなどを配する、近未来的な雰囲気が濃厚に。

 このように3代目プリメーラの内外装のデザインは、当時としてもかなり個性的なものとなっていました。

 このデザインは、プリメーラが初代モデルからメイン市場のひとつに据えていた欧州に拠点を構える、日産デザインヨーロッパのデザインスタジオが手がけたものです。

 経済産業省グッドデザイン賞の金賞や、ドイツのレッド・ドット・デザイン賞など、国内外のさまざまなデザイン賞を獲得しています。

 また走りの面でも、初代から脈々と受け継がれているフロントマルチリンクサスペンションを踏襲し、前輪駆動のセダン/ステーションワゴンとしては相変わらず高いレベルのハンドリング性能を有していた点も特徴でした。

 搭載されるエンジンは、新たにQR型の直列4気筒エンジンに置き換えられ、排気量は2リッターと2.5リッター(のちに1.8リッターモデルをセダンに追加)と、大型化されたボディに合わせて大排気量化がなされています。

 組み合わせるトランスミッションも、4WD車と1.8リッター車が4速ATとなるほかは全てCVTとなり(2.5リッターモデルは6速MTモード付)、時代に合わせた進化を感じさせました。

 時代に合わせた変化と言えば、この3代目プリメーラには「車間自動制御システム」と名付けられた、今でいうアダプティブクルーズコントロールがオプションで設定されていました。

 前走車の速度に合わせてアクセル操作はもちろん、ブレーキ制御も行ってくれるというものとなっていたのです。

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