アンダー100万円のスズキ「謎ワゴン」が凄い! 全長3.6mの黄色ナンバーじゃない「ワゴンR」に驚き… MTもある仕様とは
軽自動車ではないワゴンRがある?その正体とは
そんなワゴンRには、実は軽自動車ではないモデルも存在しています。
さらに、あまり知られてはいませんが、そのワゴンRは20年を超える歴史をもち、軽自動車のワゴンRに匹敵するほどの販売台数を誇っています。
そのワゴンRが販売されているのは、2023年に中国を抜いて世界で最も人口が多い国となったインドです。
スズキとインドの関係は古く、現地企業との合弁企業であるマルチ・スズキとして、1983年より現地生産を行なっています。
マルチ・スズキはインドの経済成長とともに業績を上げ続け、現在ではインド国内の乗用車市場で40%を超える圧倒的なシェアを誇っています。
そして、そのマルチ・スズキを支えるのが、軽自動車ではないワゴンRなのです。

マルチ・スズキ版のワゴンRは1999年に発売され、現在までに200万台以上が販売されていると言います。
現在販売されているのは、2019年にフルモデルチェンジを果たし、2022年にマイナーチェンジが施された、インド製としては3代目にあたるモデルです。
Aセグメントのコンパクトカーという位置付けのマルチ・スズキ版ワゴンRは、全長3655mm×全幅1620mm×全高1675mmと、軽自動車版のワゴンRと比べて全長が260mm、全幅が145mm拡大されています。
当然のことながら、搭載されるエンジンも軽自動車用の660ccのものではなく、1リッターガソリンおよびCNGもしくは1.2リッターガソリンにという、現地の環境に合わせたものとなっています。
軽自動車版ワゴンRよりもひとまわり以上大柄なマルチ・スズキ版ワゴンRですが、ボディサイズに比べて開放感のある広い室内が大きな特徴という点は、軽自動車版ワゴンRと同様です。
また、スズキらしい徹底したコスト削減により、ベースモデルで55万4500ルピー(約97万円)と軽自動車版ワゴンRよりも安価となっています。
このように、2つのワゴンRはそれぞれの市場のニーズに合わせて独自の進化を遂げてはいるものの、コンパクトでありながら高い居住性を持ち、なおかつ安価に入手できるというコンセプトは変わらないようです。
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同じくスズキの軽自動車であるアルトは、日本とほぼ同じ仕様でパキスタンで現地生産・販売されています。
日本独自の規格である軽自動車がほぼそのままのかたちで海外で販売される例はめずらしく、現地でどのように受け入れられるのかに注目が集まっています。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。
















































