トヨタ・プリウスの「シニア層人気」は過去の話? 7年ぶり全面刷新で見た目を大幅変更! ユーザ層に変化は?

世界的に「エコカー」の代名詞として知られているトヨタ「プリウス」は20年以上の歴史を誇ります。先代となる4代目などはシニア層からの人気が高いといった印象がありますが、フルモデルチェンジした5代目ではどのような変化があったのでしょうか。

プリウスはシニアが乗るクルマ? そのイメージに異変が

 2022年11月には5代目となるトヨタ新型「プリウス」が発表され、世界の様々な国や地域で販売されています。
 
 その中で日本市場でも幅広い層から支持されていますが、とくに先代モデルでは、シニア層からも高い人気を博していましたが、5代目ではどのような層から人気なのでしょうか。

5代目となった新型「プリウス」でイメージが変わった?
5代目となった新型「プリウス」でイメージが変わった?

 初代は1997年10月に世界初の量産ハイブリッドカーとして発売されます。

 当時の一般的なガソリン車の2倍ほどである28.km /Lもの燃費を誇り、その後の燃費重視の潮流の火付け役となりました。

 また歴代が培ってきたブランド力により「エコカー=プリウス」といったイメージが定着。これにより幅広いユーザーが興味を寄せるモデルとなります。

 実際に3代目では年間販売台数が30万台を超えるヒット作となった他、4代目でも何度か販売台数年間1位を記録しました。

 そんな4代目について、当時のトヨタ広報は「プリウスを購入する65歳以上のシニア層は、全体の約36%を占めています。65歳以上の購入比率が高いクルマはプリウスのほかにも存在しますが、65歳以上のクルマの購入台数でいえばプリウスが最多です」と説明していました。

 このようにシニア層からの人気が高まっていたプリウスですが、5代目となったことでユーザー層に変化はあったのでしょうか。

見た目からして印象が大きく変わった新型プリウス
見た目からして印象が大きく変わった新型プリウス

 5代目を語る上で大きな要素としてデザインが挙げられ、4代目と比べると見た目に大きな変化がありました。

 4代目の前期型ではフロントデザインが一部で「歌舞伎顔」と揶揄されるなど不評だったこともあり、2019年のマイナーチェンジでデザイン変更を実施している顔があります。

 その一方で、5代目の発表時には「まるでスポーティモデル」のような流線美が特徴となった5代目のデザインを称賛する声は多く上がっていました。

 さらにSNSでも「新型プリウスカッコいい」「流麗でカッコいい」など、デザインに好評な声が寄せられています。

 また、デザインだけでなくパワートレインの性能もかなり変化し、今までのプリウスの中で最もスポーティに仕上がっています。

 PHEV仕様の「Z」は、223馬力もの最大出力を誇り、0-100km/h加速は6.7秒をマーク。

 トヨタのスポーツカー「GR86」の最大出力が235馬力であることを考えると、それに迫るプリウスもかなりのポテンシャルを秘めていることが分かります。

 このような変化があった5代目ですが、現在のユーザー層に変化はあったのでしょうか。首都圏のトヨタ販売店の担当者は、次のように話します。

「確かにプリウスは特にシニア層に人気なクルマ、というイメージがありました。ただしそれは先代までの話です。

 先々代である30系プリウスでは、丸みをおびたデザインで若い世代というよりはある程度歳を重ねた層のお客様から特に人気でした。

 先代ではスポーティなデザインになったためか、先々代より若い世代からの人気も上がりつつあります。

 もちろんシニア層の方からも実用性を評価して購入していただいていました。

 現行は当初ことその見た目もあり若者に偏るかと思いましたが、結果としてはシニア層も含めた幅広い年齢層のお客様からの支持を集めています」

 また、別の販売店の担当者は次のように話します。

「新型プリウスは幅広く人気ですが、もちろんシニア層からの人気もあります。

 これまでプリウスに乗っていて新型プリウスに乗り換える人や、トヨタ『クラウン』などから乗り換える人も多いです。

 また、『デザインがいい』という理由で他の車種から乗り換えるシニア層の人もいます」

※ ※ ※

 このように先代まではシニア層からの支持が多かったようですが、フルモデルチェンジを遂げて5代目となったプリウスは、その見た目やパフォーマンスから若年層、そしてそのブランド力や実用力の部分でシニア層と幅広いユーザーから支持されているようです。

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