クルマのベルトに付いてる「丸いボタン」の正体は? 意外な役割が隠されていた? シートベルトの驚くべき事実とは
謎の「丸いボタン」にはどんな役割がある?
そんなシートベルトをよく見ると、ベルトの一部分に小さな丸いボタンのようなものが備わっていることがわかります。
言われなければ気が付かないほど小さなものですが、実はクルマに乗る人にとって少しうれしい役割を持っています。
この丸いボタンは、「タングストッパー」や「ストッパータング」などと呼ばれます。
「タング」とはバックルに差し込むT字型の金具を指しており、その形が舌に似ていることから英語の「Tongue(舌)」に由来しています。
タングストッパーは、その名のとおりタングを留めるためのものです。

シートベルトを装着する際にはタングを手にとってベルトを引き出し、そのままバックルへと差し込むというのが一般的です。
その際、タングストッパーがないとベルトがスルスルと巻き戻ってしまい、うまく引き出すことができません。
もちろん両手を使えば問題なく装着できますが、やや面倒であることは言うまでもありません。
些細なことではありますが、毎日のようにクルマを利用するユーザーであればあるほど、このタングストッパーの恩恵は大きいと言えそうです。
タングストッパーは、強い衝撃や劣化によって取れてしまうことがあります。
取れたままでも安全性能が変わることはありませんが、わずかな金額で購入することができるため、できる限り修復しておくことをおすすめします。
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タングストッパーはあまりにマニアックな部品であるため、販売店などには在庫がない場合もあるようです。
そのため、一部には手芸用のボタンや安全ピンなどで代用するユーザーもいるようですが、安全面や機能面を考えると、できる限り純正品を使用するようにしましょう。
Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明
自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。



















