道路標識の「謎のRや%」の意味は? 数字が大きくなるとどうなる? 表記の役割とは
カーブがあることを知らせる標識の下に「R=500m」や直角三角形のイラストの上に「10%」と記載されている標識などがありますが、これらには一体どのような意味があるのでしょうか。
Rや%の意味は?
クルマを運転していると、さまざまな道路標識を見かけます。
その中でカーブがあることを知らせる標識の下に「R=500m」や直角三角形のイラストの上に「10%」と記載されている標識などがありますが、これらには一体どのような意味があるのでしょうか。
道路標識には大きく分けて「案内標識」、「警戒標識」、「規制標識」、「指示標識」という4種類があり、それぞれが異なった意味をあらわしています。
案内標識はその名称のとおり、目的地の方向や距離、現在の位置などを示しています。
警戒標識は注意深い運転が必要な場所に設置され、「動物が飛び出すおそれあり」や「落石のおそれあり」など、主に黄色ベースに黒色のイラストが描かれているのが特徴です。
さらに規制標識については禁止や規制、制限などの内容を知らせる標識であり、「通行止め」や「車両進入禁止」、「一時停止」、「最高速度」などがよく知られています。
また、指示標識は「横断歩道」や「安全地帯」など、通行する上で守らなければいけない事項を知らせるものです。
このように道路標識には多くの種類があるため、実はその内容をあまり理解していないというドライバーもいるかもしれません。
そんな標識の中には、道路の先にカーブがあることを示す警戒標識の下に「R=500m」と書かれた補助標識が設置されているもの、直角三角形のイラストの上に「10%」と数字が入っている警戒標識などがあります。
まず「R=○○m」のRは、円の半径(英語でRadius)をあらわしており、仮に「R=500m」と表記されていれば、カーブの半径が500mということです。
半径の長さに関しては、警戒標識の下にある補助標識に記載されているケースや、「この先急カーブ、速度注意」などの文字と一緒に表記されているケースなどさまざまです。
半径が短くなればなるほどカーブが厳しくなるため、この標識を見かけた際にはその点を考慮してスピードを落とすなど安全運転を心がけましょう。
また「%」が入った警戒標識については2種類存在します。
標識に描かれた直角三角形は坂をあらわしており、角度が右上がりの三角形の場合は「上り急勾配あり」を、一方右下がりの三角形の場合は「下り急勾配あり」を示しています。
そして三角形の上に記載された「%」は道路の勾配であり、水平距離で100m先の道路が垂直にどれくらい上がっているか、もしくは下がっているかを意味しています。
「上り急勾配あり10%」の標識が設置されていれば、道路の先に角度約5.7度の上り坂があることになります。
どの程度の坂を急勾配と呼ぶかは明確に決まっていませんが、警察庁が公表している「交通規制基準」の中では最高速度が時速60kmの道路の場合、勾配が6%より急なものを「勾配の著しい坂」と呼んでいるほか、国の道路構造令では道路の勾配が全国一律で「最大12%」と規定(地域によって例外あり)されています。
なお、過去にダイハツ「タントカスタム」のCMで話題になった鳥取県境港市と島根県松江市を結ぶ「ベタ踏み坂」の愛称で知られる江島大橋が6.1%の勾配であるため、数%の勾配であっても運転がキツい坂だと感じる場合があるといえるでしょう。
なお、大阪府と奈良県の県境にある「暗峠(くらがりとうげ)」(国道308号)や東京都東大和市の住宅街にある路地の一部が日本屈指の急勾配と呼ばれており、その最大勾配は37%にものぼります。
勾配を示す道路標識がある場所では上り坂で前方が確認しにくい、下り坂でスピードが出やすいといった危険があるため、慎重に運転をおこないましょう。
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道路標識には非常に多くの種類があるため、全てを理解できていないこともあるでしょう。
国土交通省ではホームページ内の「道路標識一覧」においてあらゆる道路標識を掲載しているため、今一度確認しておくとタメになるかもしれません。
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