クルマに装着された「謎のハネ」なぜ付ける? そもそも効果はあるの? ミニバンや軽に「不思議な翼」を装着する理由とは

街で走っているクルマのなかに、車体の後部に「羽」のような形状をしたパーツを装着しているクルマをときどき見かけます。このパーツを装備することで一体どんな効果が得られるのでしょうか。

まるで飛行機の翼!何なの?飛ぶの?

 街を走るクルマのなかには、車体の後部に「羽」のような形状をしたパーツを装着しているクルマを見かけることがあります。
 
 とくにスポーツカーで多く目にするものの、ミニバンやコンパクトカー、軽自動車に取り付けられているケースも。
 
 この羽のようなパーツを装備することで、はたしてどのような効果が得られるのでしょうか。

立派すぎる! 大きな「羽」はどういう効果がある!?[写真は日産「GT-R NISMO」のリアウィング]
立派すぎる! 大きな「羽」はどういう効果がある!?[写真は日産「GT-R NISMO」のリアウィング]

 車体後部に装着されている羽のようなパーツの正式名称は「リヤウイング」や「リヤスポイラー」などと呼ばれるもの。

 リヤウイングは、板状の横長の「ウィング」と足となる「支柱」で構成され車体に取り付けられているのが特徴で、一方、リヤスポイラーはボディにダイレクトに密着する形で取り付けられています。

 ではリヤウイングとリヤスポイラーは、それぞれ一体どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。

 中古車ディーラーに勤める整備士に話を聞いたところ、以下の回答がありました。

「似たように括られがちなこの2つのパーツですが、実は異なる機能を持っています。

 リヤウイングは、『ダウンフォース』という車体を上から抑えつける力を発生させるパーツ。

 一方で、リヤスポイラーは車体後部の空気の流れを整えて走行を安定させることを目的にしています。

 しかしどちらも走行性能を高めるためのパーツと言えるでしょう」(中古車ディーラーの整備士)

 なるほど。しかし装着することで走行性能が高まるということであれば、ミニバンやコンパクトカーなど街乗りが基本のクルマにも装着する意味があるのでしょうか。

 実際、ミニバンのテールゲート上部にささやかな大きさのリヤスポイラーが付いていることは珍しくありません。

 これについて前述の整備士に再び聞きました。

「リヤスポイラーがあることで空気の流れを整えることができるので、少なからずは恩恵があるはずです。

 とはいえ、リヤスポイラーの効果が得られるような速度域で走行する機会はそこまで多くないのが実態ですので、どちらかといえば『ドレスアップ』の意味合いの方が強いと言えます」(中古車ディーラーの整備士)

 たしかに、リヤスポイラーを装着することでスポーティな見た目に変化するため、ドレスアップパーツとして人気というのも頷けます。

 実のところ、物理的な効果が目的ではなく、見た目を格好よくするために装着しているというユーザーも意外と多いのかもしれません。

※ ※ ※

 リヤウイングやリヤスポイラーは、よく見るとメーカーや車種によって大きく形状が異なるので、見比べてみるのも面白いということでした。

 とくに、激しくコーナリングしたりストレートで最高速を競い合う競技車両やレーシングカーは、個性的なリヤウイングを装着している場合が多いので、レースを見る際にはこれらのパーツに一度注目してみるのも良いでしょう。

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