クルマのエンジン「運転後にすぐ切ったら壊れる!?」 昔は“絶対NG”だった行為…今は大丈夫なの? 最新のエンジン事情とは
ひと昔前は「運転が終わっても、すぐにエンジンを切ってはいけない」と言われていました。それは故障を防ぐためということでしたが、では現代のクルマでも同じように対応した方が良いのでしょうか。
クルマのエンジン「運転後すぐ切るとNG」?
ひと昔前は、「クルマの運転が終わっても、すぐにエンジンを切らずにしばらくアイドリング状態を続けてからエンジンを切った方が良い」と言われていました。
その理由としては「そうした方がエンジンへの負担が少ないから」とのことでしたが、それは正しかったのでしょうか。
そして、現代のクルマでも同じように対応した方が良いのでしょうか。
エンジンをすぐ切ってはいけないと言われていた理由や最新の現状について、中古車ディーラーに勤める整備士A氏に話を聞いたところ、以下のような回答がありました。
「かつては、運転終了後もしばらくアイドリング状態を続けるように言われていたことは本当です。
あれは『アフターアイドリング』と呼ばれるもので、過給器のひとつである『ターボチャージャー(ターボ)』を搭載した高性能なクルマ(ターボ車)で必要とされていた行為です。
そのため、ターボを搭載していないノンターボ車であれば、今はもちろん昔もアフターアイドリングをする必要はありません。
そしてターボ車がアフターアイドリングを必要としていたのは、ターボチャージャーの部品である『タービン』がエンジンオイルで冷却する仕組みになっていたためです。
エンジンが停止するとエンジンオイルの供給も停止してしまいます。するとタービンが冷却されず、長時間高温状態が続いてしまい、最悪の場合故障してしまう可能性もあるのです。
それを防ぐためにも、ターボ車は運転が終わってからもしばらくアイドリング状態を続けてタービンを冷やす必要があったのです」
昔もターボの搭載されていないクルマは運転後すぐにエンジンを切っても特に大きな問題はなく、高性能なターボ車だけはしばらくエンジンをかけておく必要があったとA氏はいいます。
しかし、運転が終わってからもエンジンをすぐ切れないとなると、日常生活でも不便なときがありそうです。
はたして、現在のターボ車ではどのようになっているのでしょうか。先ほどの整備士A氏に再び聞きました。
「最新のターボ車ではタービンの性能が向上していることに加えて、アフターアイドリングをせずとも内部を適切に冷却するシステムが搭載されているため、アフターアイドリングは必要ありません」
ただし、昔ほどデリケートに扱う必要はありませんが、現代においても「アフターアイドリングが必須だった時代のターボ車」などの旧車は、今でも変わらずアフターアイドリングが必要だといいます。
また、逆に最新モデルであってもレースチューンを施したようなハイパワーのクルマで、かつ高い負荷のかかる運転の直後であれば、今でもしっかりとアフターアイドリングをした方が良いケースがあるとA氏は話します。
昔エンジンを直に切ってはいけないというエンジンはタ-ボ車です。理由はインペラの軸受けが高温のまま止まると軸受け部分のスラッジが冷えた時、固まって再始動時タ-ボが焼けてしまうからです。現在は水冷式が多いですがすぐに切っても焼き付きは起りません
ターボ車は今でも取説に距離にもよるが30秒から2分ぐらいのアイドリングをするように書いてあったはずだけど。
ただ実際にはこの記事通りですぐ切っても大丈夫な程度の安全域で設計されているし、本当にヤバそうならエンジンを切ってもすぐには止まらないでターボタイマーは標準で装備されているはずだけどな。
古いエンジン設計の本で知ったが、ターボのシャフトは高温にはなりません。
ハウジングが真っ赤(800℃以上?)でも水冷式なら130℃程度とのこと。
耐久ベンチでその状態から何度エンジンを止めても一機も壊れなかったとも書いてありました。
ターボのハウジングは真っ赤(800℃以上?)でもターボのシャフトは水冷式では130℃程度とのことです。耐久ベンチで何度も何度もその状態でエンジンを切っても焼き付いた個体は1基もなかったとのこと