トヨタとスバルの「燃料」が変わった? 既存車でもエコなクルマになれる方法! 「カーボンニュートラル燃料」の現在地はいかに

話はトヨタ&スバルに戻り…2社が取り組むカーボンニュートラル燃料とは

 スーパー耐久シリーズにてトヨタとスバルは、28号車「ORC ROOKIE GR86 CNF Concept」と61号車「Team SDA Engineering BRZ CNF Concept」を用いて参戦しています。

 元々のGR86とSUBARU BRZは共に2.4リッター水平対向4気筒自然吸気エンジンに搭載していますが、スーパー耐久では28号車が1.4リッター直列3気筒ターボエンジン、61号車は純正と同じものと異なってます。

 これはカーボンニュートラル燃料を用いたときにターボ車と自然吸気車での違いを見るという側面もあるようです。

 そして、2022年シリーズの開幕戦から戦い、現在では2023年シリーズの第3戦菅生が7月8日・9日に終わったという状況ですが、この菅生戦でこれまで使っていたカーボンニュートラル燃料に変化があったといいます。

 元々2台が使っているのはP1レーシング・フューエルズ製のカーボンニュートラル燃料でJIS規格に適合するように調整されたものです。

 2022年シリーズの前半ではオイル希釈が問題となっていましたが、現在ではほぼ対応出来ているようでした。

カーボンニュートラル実現に向けたひとつの手段としてバイオマス由来の合成燃料(カーボンニュートラル燃料)に関心を寄せ開発を進めるトヨタとスバル
カーボンニュートラル実現に向けたひとつの手段としてバイオマス由来の合成燃料(カーボンニュートラル燃料)に関心を寄せ開発を進めるトヨタとスバル

 そうした中で今回の改良版と言えるカーボンニュートラル燃料は何が変わったのでしょうか。

 GRパワートレイン開発部の小川輝氏は「トヨタとスバルでS耐を実験室として、カーボンニュートラル燃料に必要な成分などを燃料メーカー(P1など)と話しながら、改良を続けています。今回のP1改良版はこうした経緯を踏まえて出せるというタイミングで菅生に出しました」と語っています。

 大まかな進化ポイントとしてはこれまで使用していた燃料から改良版では希釈に関して約50%良化した他、燃費に関しても約2.5%良化しているなどが挙げられると言います。

 また改良版の使用に伴い、改良ショックトルク低減制御、ABV常時閉じ制御を新たに行っているようで、今回の菅生戦での結果を踏まえて改良版がどのようなポテンシャルを持っているのかを確認していくとしています。

※ ※ ※

 なおトヨタとスバルが使用しているP1レーシング・フューエルズ製のカーボンニュートラル燃料に関しては、今後マツダもロードスター(自然吸気直列4気筒エンジン)で採用して同じスーパー耐久シリーズに参戦することを明らかにしています。

 今後、3社の取り組みによりカーボンニュートラル燃料がユーザーにとって身近な存在となり、内燃機関車が生き残れる選択肢となることが期待されます。

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1件のコメント

  1. コレが実現してくれると本当に助かります。田舎で豪雪地帯だとどうしてもBEVでは暖房や電熱線の関係でバッテリー消費量が早くなり距離を走れません。
    それに田舎ほど風力発電がバンバン立ってる(北東北の日本海沿岸は特に)ので、そこの電力で空気中のCO2採取と水から電気分解した水素で合成燃料を作れるのなら、風車が設置出来る場所が油田になりますよね。周囲は防風林や工業地帯、畑や原野ですから立地的にも良いと思います。
    化石燃料の多くを輸入に頼っている日本ですから、せめて内燃機関の燃料だけでも自給自足できれば念慮の値段も世界情勢に影響されること無く安定するし、大量生産の技術が確立でき多く作れるのであれば輸出もできますし、目に見えず無駄なく溜めて置けない電気と違ってエネルギーの貯蔵がモノとして溜められます。

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