ホンダの超レトロな「スーパー軽トラ」が凄い! スポーツカーの「高回転エンジン」を搭載!? めちゃ激レアモデル「T360」とは
ホンダは創立75周年を記念し、2023年7月4日から31日まで「Hondaウエルカムプラザ青山」で特別展示を実施しています。その中でも愛嬌のあるフロントマスクで目を引く1台が軽トラックの「T360」ですが、一体どのようなモデルなのでしょうか。
四輪メーカー「ホンダ」はスーパーな軽トラから始まった
ホンダは創立75周年を記念し、2023年7月4日から31日まで「Hondaウエルカムプラザ青山」(東京都港区)で、グローバルで展開するモデルや、過去に販売していたヘリテージモデルの特別展示を実施しています。
その中でも愛嬌のあるフロントマスクで目を引く1台として、軽トラックの「T360」が展示されていますが、これはホンダにとって一体どのような存在なのでしょうか。
ホンダは1948年に創立し、2023年には75年を記念するなど長い歴史を紡いできました。
始まりは自転車用補助エンジンの製造からスタートし、規模の拡大とともに汎用エンジンや二輪車、四輪車など数多くの製品を販売。今では小型ジェット機「ホンダ ジェット」も製造するほどの、日本の誇る一大メーカーとなりました。
そんなホンダが初めて市販した四輪車が、1963年に発売したこのT360です。
搭載するエンジンは、ホンダがかねてより開発していたスポーツカー「スポーツ360」用のエンジンで、このスポーツ360の発売が中止されお蔵入りとなったことから、T360に同エンジンが搭載される運びとなりました。
このエンジンは360ccですが、高性能な水冷直列4気筒DOHCで、元々スポーツカー用に開発されていただけに最高出力30馬力を8500rpmで発揮するという驚きの高回転・高出力タイプ。
当時としては異例なほどのハイスペックで、軽自動車の水準を大きく上回るパワーと性能を誇りましたが、トラックなどに本来用いられる商用車向けエンジンとして要求される耐久性やメンテナンス性、そして低回転域でのトルクについては重要視していなかったことなどから、当時の販売台数は振るいませんでした。
発売から4年後の1967年には、その反省点を活かして実用的な空冷2気筒OHCエンジンを搭載した「TN360」を発売。これにバトンタッチするかたちでT360は生産終了しています。
ホンダ初の四輪車ということで記念碑的な存在であるにも関わらず、短期間の販売だったことから非常にレアなクルマであるT360ですが、その持ち前のファニーなデザインと高性能エンジンを搭載したスポーティな軽トラックという面白いキャラクター性から、現在ではファンも一定数存在します。
また、「ツインリンクもてぎ」にある「ホンダコレクションホール」にも動態保存されているT360があり、発売から60年目を迎える今でもイベントなどでは元気に走行する姿を見ることが可能です。
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今回の特別展示ではホンダT360を始めとして、ホンダにとって最初のオリジナル製品「ホンダA型」や海外専売モデルの「リッジライン」、二輪車や汎用エンジンなど、なかなか目にすることの出来ない貴重な製品が披露されています。
開催期間は2023年7月4日から同月31日まで。入場料は無料です。
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