走るな危険!「クルマで冠水路走行」なぜダメ? 「うっかり突入→後悔」しないための注意点は

大雨で道路が冠水するときは、そもそもクルマで走らないのが最善ですが、走る場合は、どのようなリスクがあるのでしょうか。注意点とともに解説します。

高電圧と冠水路走行

 次に電装品関連です。

 ハイブリッド車や電気自動車(EV)など高電圧バッテリーを装着しているクルマは、高電圧部品への注意も必要です。

 ハイブリッド車のバッテリーは、後席シートや荷物室の床下などに搭載されています。

 床下浸水は注意が不要ですが、床上浸水は水面の高さによっては非常に厳しい状態になります。

 バッテリーが冠水すると深刻な故障が発生し、走行不能になる場合があります。無理に動かしたりせず、まずは日ごろ整備を依頼している販売店・自動車整備工場や、加入している損害保険会社に連絡し、その後の取り扱いや点検などの判断を仰ぎましょう。

アンダーパスの通過時は、道路の冠水に注意(画像:総務省)
アンダーパスの通過時は、道路の冠水に注意(画像:総務省)

 EVは、多くの場合バッテリーがボディの外側、床下に吊り下げられています。

 バッテリーのケースは防水構造になっているため、多少の床下浸水程度では走行不能になることはないでしょう。

 しかし、整備のための点検穴が後席中央部や助手席下に空いているため、その座面の高さまで水面が到達した場合は、バッテリーも浸水した危険性があると考えましょう。

 起動させる前に、ハイブリッド自動車と同様に整備工場や損保会社に連絡して判断を仰いでください。

※ ※ ※

 最初に書いた通り、冠水路の走行は避けることが前提ですが、どうしても走らざるを得ない場合は、歩くくらいのゆっくりとした速度で進み、常に水面と前輪の高さの関係を見ながら走りましょう。

 タイヤとホイールの高さの3分の1を超えると、水面がクルマの最低地上高を超える目安です。その先の冠水箇所は走破不可能と考えて、躊躇することなく引き返してください。

 天気予報の精度は、年々上がっています。常に最新の気象情報の入手に努め、ギリギリの判断をしないようにしましょう。

【写真】目の前が冠水! どんなコトに注意する? 写真で見る!(17枚)

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